【国内初】線路で発電! JR九州が宮崎県の佐土原駅で「レールPV」太陽光発電を開始、CO2を年間5トン削減の脱炭素社会に向けた実証実験
JR九州とウエストホールディングスが、これまで誰も見たことがない新たな取り組みを開始しました。それは、JR日豊本線佐土原駅(宮崎県)構内の使用停止レールを活用した太陽光発電システムの実証実験です。駅構内の使用停止レールを活用した事例は国内初の取り組みです。再生可能エネルギーの利用で、年間約5トンのCO2排出量削減に貢献し、鉄道施設の新たな可能性を示すものとして注目されます。
佐土原駅が日本のエコ最前線に!年間CO2削減量は約5トン
実証実験の舞台は、宮崎県宮崎市にある日豊本線の佐土原駅1番線。ここに設置された太陽光発電システムはウエストホールディングスが開発したもので、発電出力は4.97kW、年間の想定発電量は約6,500kWhを見込んでいます。削減できるCO2排出量は、年間でおよそ5トンに相当します。
この先進的な取り組みは、国土交通省の「令和6年度鉄道技術開発補助金(鉄道脱炭素施設等実装調査)」にも採択されており、国からの期待も大きいことがうかがえます。
今後は「レールへの太陽光モジュール設置(レール PV)」と名付けられたこのシステムが、レールへしっかりと取り付けられているか、また安定して発電できるかといった点が検証される予定です。両社はこれからも、脱炭素社会の実現に向けた挑戦を続けていくとしています。

「駅構内使用停止レールを活用した太陽光発電システム」概要
今回の実証実験は、JR九州とウエストホールディングスが共同で推進するプロジェクトです。設置場所は日豊本線の佐土原駅1番線で、発電出力は4.97kW、年間で約6,500kWhの発電量が見込まれています。システムの開発はウエストホールディングスが担当し、JR九州は実証実験のフィールド提供や設置、調査を担当します。この取り組みで生み出された電力は、駅の照明などに活用される計画です。
JR九州とウエストホールディングスによる国内初の「レール PV」は、使われなくなった鉄道資産を有効活用する画期的な試みです。佐土原駅から始まるこの小さな一歩が、日本の鉄道、ひいては社会全体の脱炭素化を加速させる大きな原動力となるかもしれません。今後の実証実験の結果にぜひご注目ください。
(画像:JR九州、ウエストホールディングス)
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)
【関連リンク】