JR九州は、クレジットカード等のタッチ決済による乗車サービスの実証実験を終了し、2026年4月1日(水)より本格導入すると発表しました。これに伴い、福岡エリア(香椎線、福北ゆたか線など)では対象駅が大幅に拡大される一方、実証実験を行っていた鹿児島(指宿枕崎線)や大分(日豊本線・久大本線)の一部区間ではサービスが終了となります。本記事では、本格導入後の対象エリアと変更点について詳しく解説します。

もはや「ピピッ」が標準装備に?九州では2026年春から本格始動

タッチ決済の実証実験から、本格導入へ移行

JR九州では、2022年7月からJRグループ初となるタッチ決済の実証実験を開始し、順次エリアを拡大してきました。日常利用や訪日外国人を含む利用者の利便性向上、サービス効果の検証を目的として行われてきましたが、このたび実験を終了し、正式なサービスとしてスタートすることになります。

【参考記事】JR九州「タッチ決済」がさらに拡大 日豊本線・久大本線の16駅を追加、7大国際ブランド全てに対応
https://tetsudo-ch.com/12987117.html

本格導入開始日は、2026年4月1日(水)です。利用者は、タッチ決済対応のカード(クレジット、デビット、プリペイド)や、同カードが設定されたスマートフォン等を自動改札機や専用端末にかざすことで、乗車券を購入することなくそのまま改札を通過できます。

えっ、終わっちゃうエリアもあるの?涙の「終了」路線も

本格導入にあたり、対象エリアが大きく再編されます。新たな開始路線もあれば、サービスが終了となる路線もあります。

福岡地区は大幅拡大、合計92駅で利用可能に

まず、2026年秋頃(予定)から新たに以下の路線が追加されます。

・香椎線:西戸崎駅~宇美駅(16駅)
・福北ゆたか線:折尾駅~博多駅(27駅)
・若松線:若松駅~折尾駅(6駅)

既存の鹿児島本線(門司港駅~久留米駅)と合わせ、合計92駅での利用が可能となります。

鹿児島・大分地区の一部はサービス終了

一方で、これまで実証実験として提供されていた以下のエリアでは、タッチ決済の利用が終了となります。

・指宿枕崎線:鹿児島中央駅~指宿駅
・日豊本線・久大本線:別府駅~由布院駅

これにより、サービス提供エリアは福岡地区周辺に集中する形となります。

JR九州「タッチ決済」本格導入 の概要

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・開始日:2026年4月1日(水)
・対応ブランド:Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯
・利用方法:対象のクレジットカードやスマホ等を自動改札機または専用端末にタッチして入出場

【対象駅(計92駅)】
・鹿児島本線:門司港駅~久留米駅
・香椎線:西戸崎駅~宇美駅(※2026年秋頃追加予定)
・福北ゆたか線:折尾駅~博多駅(※2026年秋頃追加予定)
・若松線:若松駅~折尾駅(※2026年秋頃追加予定)

【終了エリア】
・指宿枕崎線:鹿児島中央駅~指宿駅
・日豊本線・久大本線:別府駅~由布院駅

ピッとタッチするだけでスムーズに乗車できるタッチ決済。福岡エリアでの利便性が飛躍的に向上する一方で、終了するエリアもあるため、ご利用の際は対象区間を事前にチェックしておきましょう。対象エリアの方は切符購入の手間が省け、よりスムーズな鉄道利用が可能になりそうです。
(画像:JR九州・三井住友カード・ジェーシービー・日本信号・QUADRAC、TOP写真:Pixta)

鉄道チャンネル編集部
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