JR東海、新型特急「385系」量産先行車デザイン発表 「しなの」後継、グリーン車に同社在来線初のバックシェル式を採用

JR東海は23日、特急「しなの」などで使用されている383系の後継となる新型特急車両「385系」量産先行車のデザインおよびシンボルマークを決定したと発表しました。量産先行車(8両×1編成)の走行試験は2026年春頃から始まります。
【参考】
JR東海、新型「385系」量産先行車新製を決定 特急「しなの」の「383系」置き換え見据え次世代振子制御技術を導入(※2023年7月掲載)
https://tetsudo-ch.com/12897829.html
「アルプスを翔ける爽風」をイメージ
デザインコンセプトは、信濃・木曽・美濃地区の「豊かな自然と文化の調和」です。エクステリアは「アルプスを翔ける爽風(そうふう)」をテーマとしたデザインとしました。両先頭車で前面展望が可能な構造とし、中央本線の四季折々の景観を楽しめるよう配慮されています。
シンボルマークは緑のグラデーションとオレンジのカーブで構成され、沿線の森林や、国内最速でカーブを通過するスピード感を表現しています。


グリーン車は「個室感」重視、全席コンセント完備
内装は、木曽地域ゆかりの「木曽五木」をイメージし、縦のラインや木目調を多用したデザインとなります。
特にグリーン車は「優雅なプライベート感」をテーマに掲げ、JR東海の在来線車両としては初めて「バックシェル式の3列シート」を採用しました。これにより、リクライニング時に後席を気にする必要がなくなります。
壁面装飾には岐阜県の伝統工芸品「美濃焼」をあしらうなど、落ち着いた重厚感のある空間を演出。シートの生地は北アルプスの朝焼け、リンドウ(長野県花)を色で表現しています。
普通車は「自然の心地よさ」をテーマとし、座席は爽やかで明るい色彩によって木曽の森林を表現しました。

普通車・グリーン車ともに全座席にコンセントが設置され、荷棚スペースも拡大されます。
量産先行車による試験を経て、量産車は2029年度頃の営業運転開始を目指しています。
(画像:JR東海)
鉄道チャンネル編集部
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