日暮里・舎人ライナーの車両
日暮里・舎人ライナー

通勤ラッシュで、全国ワーストの混雑を記録したのはどの区間だったのでしょうか?国土交通省が公表した最新の都市鉄道混雑率調査結果(令和7年度/2025年度実績)によると、東京圏の平均混雑率は143%に達し、出社回帰に伴い上昇傾向が続いています。この記事では、東京圏・大阪圏・名古屋圏の平均混雑率の推移とともに、全国および各都市圏の混雑率ワースト上位路線・区間を紹介します。

東京圏で混雑率が高かった主な区間

まずは東京圏の混雑路線を見てみましょう。国交省が継続的に混雑率の統計を取っている主要区間の中で、特に混雑率が高かった路線はこちらです。

・東京メトロ日比谷線「三ノ輪→入谷」163%
・東京メトロ東西線「木場→門前仲町」160%
・JR総武線快速「新小岩→錦糸町」160%
・JR東海道線「川崎→品川」159%
・JR中央線快速「中野→新宿」158%
・JR京浜東北線「川口→赤羽」158%
・京成押上線「京成曳舟→押上」157%

東京メトロ日比谷線13000系
東京メトロ日比谷線の車両

東京圏の主要31区間では、東京メトロ日比谷線の三ノ輪→入谷が163%で最も高くなりました。前年度と比べると、京成押上線の京成曳舟→押上は138%から157%、JR総武線快速の新小岩→錦糸町は153%から160%、JR東海道線の川崎→品川は154%から159%に上昇しました。

大阪圏で混雑率が高かった主な区間

阪急電車
阪急電車

・阪急神戸本線「神崎川→十三」145%
・京阪本線「野江→京橋」134%
・大阪メトロ御堂筋線「梅田→淀屋橋」132%
・阪急宝塚本線「三国→十三」126%
・JR大阪環状線「鶴橋→玉造」123%

大阪圏では、阪急神戸本線の神崎川→十三が145%で最も高く、京阪本線の野江→京橋が134%、大阪メトロ御堂筋線の梅田→淀屋橋が132%と続きました。

名古屋圏で混雑率が高かった主な区間

・名古屋鉄道 本線(東)「神宮前→金山」142%
・名古屋鉄道 本線(西)「栄生→名鉄名古屋」139%
・名古屋市営地下鉄名城・名港線「金山→東別院」134%
・名古屋市営地下鉄東山線「伏見→名古屋」128%
・JR中央線「新守山→大曽根」128%

名古屋圏では、名鉄本線(東)の神宮前→金山が142%、名鉄本線(西)の栄生→名鉄名古屋が139%、名古屋市営地下鉄名城・名港線の金山→東別院が134%でした。

名鉄名古屋本線を走る9500系
名鉄車両

三大都市圏の平均混雑率

東京圏 143%(前年度139%、4ポイント上昇)
大阪圏 117%(前年度116%、1ポイント上昇)
名古屋圏 126%(前年度126%、増減なし)

調査は主に2025年10~11月の最も混雑する1時間を対象に、鉄道事業者が集計した乗車人員などを基に算出しています。
東京圏の平均混雑率は2019年度の163%に対し、約88%の水準です。
年度別では、2020年度の107%から、2021年度108%、2022年度123%、2023年度136%、2024年度139%、2025年度143%と上昇が続いています。

大阪圏は2019年度の126%に対して約93%、名古屋圏は同年度の132%に対して約95%の水準となりました。三大都市圏の中では、東京圏の上昇が目立っています。

混雑率170%超はどれくらい厳しい? 体感目安と通勤アプローチ

国交省の目安では、混雑率による違いは、以下のように定義されています。

・混雑率100%:定員通り。座席に座れるか、ドア付近のつり革・手すりをつかめる状態。
・混雑率150%:肩が触れ合う程度。ドア付近に人が集まるが、新聞やスマホを読める。
・混雑率175%前後(ワースト上位区間):乗客同士の体が強く密着し、腕を動かすのも困難。身動きが取れず圧迫感が生じる状態。

ワースト上位の路線を利用する場合、最ピーク帯(7:30〜8:30)を避ける「オフピーク通勤」や時差出勤の活用が効果的です。また、JRや私鉄各社が導入している「オフピーク定期券」や「有料座席指定列車(ライナー等)」を利用することで、混雑ストレスの軽減とコスト削減を両立させることができるかもしれません。

全国の混雑率上位は?1位は日暮里・舎人ライナー

1位 日暮里・舎人ライナー「赤土小学校前→西日暮里」176%
2位 西鉄貝塚線「名島→貝塚」169%
3位 JR埼京線「板橋→池袋」167%
4位 東京メトロ日比谷線「三ノ輪→入谷」163%
5位 東京メトロ東西線「木場→門前仲町」160%
5位 JR総武線快速「新小岩→錦糸町」160%

全国最高となった日暮里・舎人ライナーでは、午前7時30分から8時30分までの1時間に、輸送力4924人に対して8681人が利用しました。前年度は、日暮里・舎人ライナーが177%、西鉄貝塚線が164%、埼京線が163%でした。
日暮里・舎人ライナーは1ポイント低下した一方、西鉄貝塚線は5ポイント、埼京線は4ポイント上昇しています。上位区間では、列車内で乗客同士の体が触れ合うほどの混雑が続いていることが分かります。

在宅勤務の縮小や出社回帰に伴い、都市部の通勤ラッシュは再び激しさを増しています。ピーク帯を避ける時差通勤や有料座席サービスの活用など、毎日の通勤ストレスを和らげるスタイル見直しの参考にしてみてください。
(画像:PIXTA)

鉄道チャンネル編集部
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