【鉄の一瞥 26】 総合車両製作所 横浜事業所専用鉄道 その3
先回はJR逗子駅から分かれる謎の線路を追って京浜急行逗子線神武寺駅から京浜急行逗子線に乗って金沢文庫駅までやってきました。京浜急行の神武寺から乗ってきたのは急行羽田空港行、都営地下鉄浅草線の東京都交通局5300形電車です。
金沢八景駅に戻り、駅を出て線路に沿って横浜方面に歩きます。金沢検車区があるのでたくさんの車両が駐まっています。
踏切の先に三線軌条のポイントがありました。
その先は大胆に道路を横切って向こう側に行っています。
三線軌条の複雑なポイントです。見飽きませんね。左に分かれて、
道路を横切ります。架線は繋がっています。
道路、京浜急行と並行して横浜方向に進みます。この「止まれ 見よ」は歩行者に対する警告でしょうか。
左側は横浜市立金沢高等学校の敷地です。
その先で三線軌条は分岐しながら大きな工場に入っていきました。
この線路は総合車両製作所本社・横浜事業所(旧東急車輌製造横浜製作所)へのものだったのです。
残念ながら総合車両製作所の工場内にカメラを向けることはNGです。つまり京浜急行神武寺駅から始まった三線軌条はこの総合車両製作所横浜事業所に車両を輸送するための特別な線路だったのですね。
JR逗子駅から総合車両製作所までの6.4kmは専用鉄道線です。横浜事業所で製造された車両の搬出や京浜急行電鉄とその乗り入れ先の東京都交通局(都営地下鉄浅草線)、京成電鉄、北総鉄道向け車両の甲種輸送に使われます。神武寺まで架線があるのは横浜事業所〜神武寺間は総合車両製作所所有のスイッチャー(元東急7200系電車)で牽引するからです。そこからはJR貨物のディーゼルカーが牽引するので架線が無かったのですね。
ちなみにこの写真にスイッチャー(元東急7200系電車)がちょっとダケ写っている様ですね。道路の反対側から門を写した写真です。
三線軌条を使った車両輸送は京浜急行の終電と始発の間、深夜に行われる様です。いつか機会があったら見てみたいものです。
(写真・記事/住田至朗)