市塙駅までほぼ北上してきた真岡線はここで直角に曲がり茂木駅まで東に向かいます。

笹原田駅。2015年(平成27年)の1日平均乗車人員は真岡線で最も少ない3人/日です。確かに駅の周囲に住宅は見えません。

駅名標。駅の横は原っぱ。地図で見ても熊野神社がある以外はほとんど人家は無い様です。国勢調査のちょっと古いデータでは駅を中心にした半径500mに37世帯100人が住んでいます。

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天矢場駅。隣の笹原田駅から1.1kmしか離れていません。もちろん真岡線では最も短い駅館距離です。駅の近くで国道123号線と294号線が直角に交差しています。

下館から70分少々で終点の茂木(もてぎ)駅に着きました。

単式1面1線の駅です。

真岡線はSLが運転されるので小さめの転車台がありました。真岡鐵道の所有する蒸気機関車、C12 66の全長は12m未満、C11 325でも12.65mなのでこのコンパクトな転車台でも大丈夫なのですね。

真岡線終端部。実はここから先、改正鉄道敷設法第38号「茨城縣水戸ヨリ阿野澤ヲ經テ東野附近ニ至ル鐵道及阿野澤ヨリ分岐シテ栃木縣茂木ニ至ル鐵道」の一部として茂木〜長倉(現・常陸大宮市)間が国鉄長倉線として1937年(昭和12年)に着工され、用地買収と路盤建設は完了、1940年(昭和15年)にはレール敷設も始まったのですが太平洋戦争により中断、レールも金属回収で撤去されました。戦後は工事が再開される事も無く計画のまま葬られました。

HONDAが運営するサーキット「ツインリンクもてぎ」まで鉄道線を延伸する構想もあるらしいのです。確かに茂木駅から5km程の場所に「ツインリンクもてぎ」はあります。国内のサーキットで鉄道駅から近いと言っても鈴鹿サーキットが伊勢鉄道「鈴鹿サーキット稲生」から徒歩で20分程かかるので、サーキットの横に駅ができたら便利ですね。

駅舎正面。立派な駅舎です。駅そばがあるようですが残念ながら食べる時間がありませんでした。

駅名標。

下館から乗ってきたモオカ14-1でそのまま下館に戻ります。

さて、次回は「SLもおか」に乗って茂木を再訪したいものです。

(写真・記事/住田至朗)