横浜シーサイドラインは海辺を走るのだから

海風で涼しいのではないか? とつい思ってしまいますが、横浜シーサイドラインは「モイスチャーミスト」による実証実験を発表しました。今夏の猛暑対策なのでしょうか?

※画像は横浜シーサイドラインリリースより

発表によると、金沢八景駅ホームに6月12日(月)から9月30日(土)まで1台が設置され、朝は6時から夜20時まで稼働される予定です。気象状況によっては運転が中止されます。また温度・湿度による自動運転なので状況によってはミストが出ていないこともあるとのことです。

以下は余談ですが、この超微粒化されたミストは日本企業「霧のいけうち」が1979年(昭和54年)に開発し特許を持つ「アキジェット」ノズルによって初めて可能になったものです。あまりにも小さな水滴はものに当たっても弾かれるために濡れないのです。ただしシーサイドラインの注意書きにもある様に噴霧口に近い場合は飛び出すスピードが速いために濡れてしまう危険もあります。元来は工場などで乾燥による静電気発生防止、紙や繊維を加工する際に一定の湿度を保つために開発されたものです。この細かい人工的な霧(ミスト)の気化熱の吸収を利用した冷却装置としては2005年の「愛・地球博」で公開されてたものが最初です。原理としては昔から行われてきた「打ち水」などと同じですが、それ以降はビルや屋外施設の冷却設備として広く使われる様になりました。テレビなどで猛暑がニュースになる場合、この冷却用ミストの画像が登場することも多いですね。