東京メトロ銀座線・半蔵門線の直上、半世紀続いた老舗のいま
東京メトロ銀座線・半蔵門線が並走する赤坂見附・永田町~青山一丁目間。その直上で半世紀にわたり営んできた老舗の「のれん」が消えていた―――。
港区赤坂4丁目、「とらや 赤坂本店」。10月中旬、青山通りを歩くと、「やらと」と描かれた大きなのれんも、端正な風格のビルも、跡形もなく消えていた。
工事壁の向こうには新たな鉄骨。「建築計画のお知らせ」には、「(仮称)虎屋赤坂店建替計画」の文字。階数は地下1階・地上4階、地上鉄骨造で設計者は内藤廣建築設計事務所、施工者は鹿島建設とある。そしてそのとなりには、虎屋からのメッセージがこう添えられている。
――――とらや赤坂本店および虎屋菓寮赤坂本店は、2015年10月7日をもって、虎屋本社社屋建て替えのため休業いたしました。
東京オリンピック開催の1964年より半世紀にわたり、多くのお客様にご愛顧いただきましたことを、深く感謝申し上げます。
2018年、同じ地に、同じのれんを掲げ、皆様をお迎えいたします――――
また、虎屋公式ホームページでは「あらたな時代にむけて、新しく生まれ変わる赤坂本店にご期待ください」とも伝えている。