大阪出張で仕事を終えて、帰りの新幹線まで2時間ほどあると、タクシーのワンメーターで阪急淡路駅の先まで行く。
(大阪市なのに)尼崎市水道局柴島取水場の脇を抜けて、単線の鉄橋のたもとに立つ。
ジャージ姿の女子高生が、オールを2本。肩に担いで川面へと向かう。

城東貨物線、淀川橋梁。

淀川を渡る貨物列車の鉄橋と、自転車や歩行者のための歩道橋が合体した、「赤川鉄橋」という珍しい鉄道風景だった。
仕事が終わって午後の新幹線で帰る時間帯にむかうので、部活が始まっている。
高校生たちのかけ声を、伊丹空港に離発着する旅客機のエンジン音がかき消す。
淀川の川面にボートがツーっと走ると、頭上の旅客機がヒューン……。
川面の先に連なる生駒山をめでて、「淡路駅前で呑んで帰っか」と思うと、カンカンカン……。
忘れたころにやってくる、貨物列車。
いい年こいて「おーっ、キタキターっ」と子どものように待つと、単機。
歩道を行くおじちゃんもおばちゃんも、EF66更新機などに目もくれず、日常リズム。

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これ、6年前の光景。いまは「おおさか東線」という旅客化工事のまっただなか。
歩道側は4年前に閉鎖され、そのスペースに線路がもう1本。複線化。

阪急淡路駅も変わった。あのコロッケ屋も八百屋も元気だけど「どうなるかわからんけどね」か。
これまで、淡路駅前でいっぱい呑んで、タクシーで新大阪に戻ってた。
おおさか東線ができると、淡路から新大阪へJR線でしれっとイケるって。
神崎川をかすめて。