青空の下、坂川のほとりをコトンコトンと行く流鉄2000系「青空」。

流鉄2000系は、もと西武鉄道701系・801系電車を譲受し、流山線にあわせたワンマン運転対応や、LED表示などの改造が施された形式。

1994年に「青空」が、1997年に「なの花」の愛称で2両編成が登場。

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さらに1995年に「明星」、1997年に「流馬」という名で3両編成が導入された。

これら車両は、かつて所沢駅の西側にあった西武所沢車両工場でつくられたくるま。

この「青空」は、2012年に営業運転から離れた。

「なの花」は2013年、「流馬」は2007年、「明星」は2009年に運用を離脱。

流馬が最も短く10年、最も長くいたのは青空の18年。

「青空」という愛称の編成は、現在は存在しない。

2000系の青空があったころの流山線

流鉄流山線は、千葉県松戸市と流山市にまたがる5.7kmの路線。

1916(大正5年)、流山軽便鉄道として開通。

レール幅762mmの小さい列車で醤油工場への物資・人材や沿線の住民を運び、1924(大正13)年に国鉄在来線と同じ1067mmに改軌。

1949(昭和24)年には、国鉄から直流電力を購入するかたちで全線電化。

流山線はいまも、西武の電車が単線の線路をコトンコトンと行く。