埼玉・大宮の鉄道博物館で2018年12月28日 16時20分ごろ、車両ステーション1階に展示されているクモハ455形電車とクハ481形電車で、車両部品の盗難と、悪質ないたずらが発生した。

クモハ455形電車は、通常は施錠され、立ち入ることのできない乗務員室扉をこじ開けられ、車両正面の列車種別方向幕を「急行」から「普通」へ転換された。

また、ホームと反対側の乗降ドアの封印を破り、鍵がこじ開けられ、乗降ドアが1センチ程度開いていた(◆)。

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さらにホーム側乗降ドア脇に掲出していた列車愛称板「まつしま」(レプリカ)が盗難にあい、別の列車愛称板が掲出されていた。

クハ481形電車は、通常は施錠され、立ち入ることのできないトイレの引戸をこじ開けられ、行先表示器が「ひばり仙台行」から無地の状態に変更され、かつシワが入っていた。無理矢理回転させたことにより、送り部に表示幕が噛み込んだため。

―――同館はこうした被害に対し、こう伝えている。

当館としては、来館されるお客さまに鉄道の歴史や仕組みを身近に感じていただくため、収蔵車両及び資料を可能な限り公開しています。

しかし、このような犯罪行為や悪質ないたずらによって物的被害がもたらされれば、収蔵資料等の公開は限定的にせざるを得ず、大多数の良識あるお客さまに多大なご迷惑をおかけすることになり、当館として到底看過できるものではありません。

特に(◆)は、お客さまの転落等、重大な事故に繋がりかねない非常に危険な事象です。

今回の事象は、警察署に被害届を提出しました。

併せて、原因究明と解決に向けて徹底的に取り組んでまいります。

それまでの間、展示車両の車内及び運転室の公開の一部取り止め等お客さまにご迷惑をおかけする場合がございますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。