※この「私鉄に乗ろう」の写真は、筆者がプライベートな旅で撮影したものです。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券があれば誰でも入れる場所から、手持ちで撮影したスナップ写真です。ポケットに入るコンパクト・デジタルカメラ(SONY DSC-WX500)で撮影しています。2018年4月6日(金)の撮影です。

【私鉄に乗ろう 66】紀州鉄道線 その1 紀州鉄道の簡単な歴史

1931年(昭和6年)紀州鉄道線を開業したのは御坊臨港鉄道でした。紀勢本線の御坊駅は町外れにあったため御坊の市街地と国鉄の御坊駅を結ぶために建設されました。戦後の1960年代半ばには利用者が年間100万人を超えた時期もありました。しかしその後はモータリゼーションなどにより利用者は低迷、1973年(昭和48年)東京の不動産会社に鉄道事業が買収され紀州鉄道が誕生しました。

紀州鉄道の現在

起点はJR紀勢本線の御坊駅、終点西御坊駅までの2.7kmに5つの駅があります。全線単線で軌間は狭軌(1067mm)。和歌山県下では唯一の非電化路線です。この営業キロが2.7kmというのは「日本一短い鉄道」として有名でしたが、2000年(平成12年)に千葉県成田空港にある芝山鉄道(2.2km)が開業したため「日本一」ではなくなりました。しかし、芝山鉄道は中間駅がなく、全ての列車が京成電鉄との相互直通運転を行っています。単独の鉄道路線としては今なお「紀州鉄道が日本一短い」と言えるのではないかとも考えられます。

では2.7kmの短い鉄道旅に出発します

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まずJR紀勢本線の御坊駅に到着。

駅舎から出て一服。残念ながら生憎の雨です。

紀州鉄道はJRの改札を通ってJR1番線の反対側が切り欠かれた0番線です。

紀州鉄道の案内版。終点の西御坊まで約8分の旅です。この日御坊には正午に着きましたが西御坊行は13:27までありません。

いつも空腹の話で申し訳ないのですが、時間があるので御坊の町で昼食です。JRのスタッフに教えてもらったのが駅から70m 2分(けっこうなザアザア雨なのです)の「讃岐の大釜 いきいきうどん」。

【私鉄に乗ろう】初の料理写真!(笑) 肉玉うどん大盛り、値段はメモしていないので記憶では780円だったかな。美味しかった!満腹です。

駅に戻って紀州鉄道を待ちます。

13時頃、気動車がやってきました。2016年(平成28年)から営業運転している元信楽高原鐵道SKR300形のKR301です。信楽高原鐵道が新型車両導入で不要になったものを無償で譲り受けています。ヘッドマークは紀州鉄道90周年の様です。

ちょうど紀勢本線の下り列車も入線していて、何故か珍しそうに紀州鉄道を見ています。JR西日本117系地域色ですね。

出発まで時間がたっぷりあったので運転士さんと雑談。親切な方で「前面展望を撮りにきました、邪魔な時は言ってください」といつもの様にお願いしたら「雨なのにご苦労さまですね」と出発後は右のワイパーを動かしてくれました。1日フリー乗車券などは存在しないので終点で「180円払ってください」とのことでした。

では、次回【私鉄に乗ろう 66】紀州鉄道線 その2 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)