ロケ用に美術スタッフが作ったものをそのまま【私鉄に乗ろう92】一畑電車 その10

2019.08.28

駅名標。1928年(昭和3年)開業。平均乗車人員は43人/日(2015年 一畑電車調べ)。この駅名標は映画“RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語”のロケ用に美術スタッフが作ったものをそのまま使用しています。オリジナルはホーム上の待合室壁面に架けるタイプだったとのことです。

映像の世界で最もお金のかかるのは、美術の世界でしょうね。カメラに写る範囲だけの家を一軒スタジオ内に作ったりしましたから。照明の当てやすいようにあちこちに巧妙に光の道も作ってあったりして。これを一日以上かけて作って、撮影が終わったらあっと言う間に壊してしまうのです。この駅名標の様に恒常的に使われるのは美術スタッフにとっても嬉しいことでしょう。

ホーム。あのベンチに主人公の中井貴一さんが座っているシーン。線路と国道が駅の松江しんじ湖温泉側で左(北)にカーブしています。その向こうに空き地があるので、そこにカメラを乗せる櫓を組んで望遠レンズで狙ったのだと思います。あ、すみません、また映像の話になってしまいました。

古い駅名標もあります。味があってこっちの方が好きですけど、本来の目的からすれば読み難いのは困りますか・・・。

線路の手前は雲の下ですが、先の方は陽があたっています。こんな感じの不安定な天気。宍道湖が広がっています。

1.8kmで津ノ森駅。奥に宍道湖も見えて良いロケーションです。

島式ホームで列車交換が可能です。ホーム上屋が木製で良い風情だなぁ。

駅名標。復路で撮ったので交換列車が写っています。車番2104とある通り一畑電気鉄道2100系電車。元京王電鉄5000系です。井の頭線沿線で小学校2年生から大学3年生まで暮らした筆者には懐かしい車両です。5000系は、伊予鉄道、富士急(〜岳南鉄道)、髙松琴電、わたらせ渓谷鐵道、銚子電鉄と各社で活躍しました。

懐かしさから井の頭線の3000系電車を追って北陸鉄道、上毛電鉄、岳南鉄道、松本電鉄そして伊予鉄道まで乗りに行ってしまったワケです。

話を戻します。

津ノ森駅は、1928年(昭和3年)開業。平均乗車人員は、199人/日(2015年 一畑電車調べ)。一畑電車のホームページによれば

「この地は宍道湖北岸の重要な港であり、出雲神話において、「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」が「八岐大蛇(やまたのおろち)」を退治したとき、その角と骨が流れ着いたことから「角森」と呼ばれ、これがいつしか「津ノ森」になったといわれています。」

正に神話の世界です。

ホーム。右に見えているのが1995年(平成7年)に改築された駅舎。酒蔵をイメージしたのだとか。降りてゆっくり眺めるべきでした。

信号が青に変わって出発。宍道湖が近づいてきます。道路標識では松江まで13km。けっこうありませね。

けっこう線路もアップダウンしています。国道431号線に沿っています。

まだまだ、松江しんじ湖温泉駅まではしばらくかかります。【私鉄に乗ろう92】一畑電車 その11 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)


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