3度目、最後のスイッチ・バック【私鉄に乗ろう95】箱根登山鉄道 その8

2019.10.22

※2016年9月撮影

大平台駅から500mで上大平台信号場。作りは最初の出山信号場とよく似ています。というか機能を含めてほぼ同じです。

上大平台信号場の標高は346m。3度目、最後のスイッチ・バックをします。

信号場の構造は、出山信号場と同じですが、あちらはカーブしていました。それに運転士・車掌のポジション交換用ホームの末端がいったん終わって、その奥に車止めありました。上大平台信号場はポジション交換用ホームの末端が本当に頭端式で繋がっていてそのまま移動できます。ポジション交換用ホームの幅が何故か違っています。

トップ画像は、2016年9月に撮影した上大平台信号場ですが、奥の部分が微妙に違っています。夏草が茂っているのですが、トップ画像と奥に設置されている金網のフェンスが違っている様です。

偶然ですが、2016年と同じチキ1形104と列車交換しました。

ここからは、終点の強羅駅まで後方展望です。信号場は勾配標に「L」と表示されています。つまり水平です。

あっと言う間に、ぐいぐい登ってきます。沿線は温泉旅館がたくさん並んでいます。こんなにたくさんあってもお客さんがいるということなのでしょうか。流石に箱根は東京のお膝元にある有数の観光地なんですね〜。

踏切がありました。民家や旅館が並んでいます。そう言えば、一度だけ元湯環翠楼という登録有形文化財の古い木造四階建旅館に泊まったことがあります。玄関には伊藤博文の書いた「環翠楼」の額がかかっていました。応接間には孫文直筆の額が飾ってあったり、皇女和宮さん縁の品々などもあって、館内を見物するだけで宿泊する価値のある宿でした。もちろん夕食の懐石料理は見事でしたし、朝食は美味しいアジの干物付き。値段も安くはありませんが、一泊10万円なんて宿があることを考えれば、その半分くらいでしたからリーズナブルかな。まぁ、ふだんは知り合いを当たって会社の保養所的な所を利用させてもらいますが、最近は会社の保養所も宿泊条件が厳しくなったり、閉鎖も多いので泊まれませんね。日帰り温泉ではノンビリ一献できないし。

最後の大平台隧道(301.9m)に入りました。

大平台隧道を出ると、ここから強羅駅まで隧道はありませんが急カーブが連続します。箱根登山鉄道でも最も急な半径30mのカーブもあります。流石に通過の際は15km/hに速度が制限されます。

後方展望が続きます。【私鉄に乗ろう95】箱根登山鉄道 その9 に続きます。

追記:

このコラムは、2019年9月に書かれたものです。御存知の様に、2019年10月12日に関東から東北に上陸した大型で強力な台風19号は、関東甲信越と東北地方に甚大な災害をもたらしました。台風によって亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。被災された皆様にお見舞い申し上げます。

また台風19号は箱根登山鉄道にも甚大な被害をもたらしました。箱根周辺では、1,000ミリを越える前代未聞の雨量が記録されたのです。ニュース映像などを見る限りでは路盤や橋梁などの被害は凄まじい状態です。長い歴史と風雪に耐えてきた箱根登山鉄道が箱根湯本駅と強羅駅間で運休という事態になっています。現在は代行バスが運行されています。

事態はなお流動的ですが、被害に遭われた箱根登山鉄道にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧を心からお祈りいたします。

また復旧などの情報も随時。お知らせいたします。

(写真・記事/住田至朗)


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