金上駅は構内踏切で道路に出ますが駅舎はホーム上の小さなものだけです。

古くは現在と同じ島式ホーム1面2線の交換可能駅でしたが、下り線が撤去され1面1線の駅になっていました。2010年(平成22年)に再び交換可能駅にする「行き違い設備新設」が実施された結果が現在の姿です。実は、阿字ヶ浦駅方側に建物が建っていたため分岐器とホームを勝田駅方面に移動して設置されました。現在の阿字ヶ浦駅側の分岐器の位置はここです。

この辺りは住宅街の中を進むという雰囲気。

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キロポストがあります。ここは、勝田駅から2km地点。

森というか林が見えてきました。この辺り、ひたちなか海浜鉄道湊線の北側を流れる中丸川の両側に耕作地が広がり始めています。

住宅街から少し郊外っぽい感じになってきました。夏休みになれば子供たちがセミやクワガタを探しに来そうな林です。筆者が子供の頃の世田谷区(の端っこ)だってこんなモンでしたよ。

うっひゃ〜、と一気に視界が広がりました。左(北)の奥に中丸川が流れています。その両側に広がる耕地に出ました。

お花見の準備の真っ最中。いいですねぇ。長閑な光の下、美味しいお花見のお酒になりそう。この二日前、筆者が青森駅で吹雪に震えていた、なんて信じられますか? やっぱり暖かいのはホッとします。春は心が躍ります。

4kmのキロポストがありました。しかしのんびりして気持ちが良すぎますね〜。

歩行者専用っぽい雰囲気ですが航空写真で確認すると自動車か耕耘機の轍があります。第四種踏切ですが、これだけ視界が広がっていると流石に列車の接近は分かりますよね。先の勾配標は下り4.5パーミル。

中根駅です。金上駅から中根駅までが湊線で最長の駅間3km。最短の勝田駅〜日工前駅(現・工機前駅)0.6kmの5倍です。極端ですけど、耕作地の真ん中に駅を作っても利用者が困っちゃいますよね。中根駅は右(北)側の森の向こう側に集落が広がっています。

かつては列車交換が可能な駅だったそうです。右側にホームがあった雰囲気が残っていますね。 1990年(平成2年)まで上野駅からの国鉄・JR直通列車の長い編成が運転されていました。それでホームが長い?

残念ながらホーム上の桜は粗方散ってしまった後の様です。勝手な事を言いいますが、個人的にこんな長閑な駅でお花見ができたら良いなぁと憧れています。

では、【私鉄に乗ろう99】ひたちなか海浜鉄道湊線 その4 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)

2020年2月23日12時13分 記事中の誤字を訂正いたしました。ご指摘くださり誠にありがとうございます。(鉄道チャンネル編集部)