鉄道総研、都電荒川線と丸ノ内線で直流600Vへの超電導き電システム適用試験を実施

2019.07.03

鉄道総合技術研究所(鉄道総研)は、直流600V で電力を供給する鉄道で、実車両を走行させての超電導き電システムの切り離し試験と通電試験を実施。国内外初めての試み。

超電導き電システムは、液体窒素冷媒で冷却し超電導状態にしたき電線。

超電導き電システム切り離し試験では、直流600V で電力を供給する鉄道で、既設き電回路に本システムを並列接続した状態で、送電中に同システムを既設き電回路から切り離した場合でも、既設き電線を通じた送電により継続して車両が走行できることを確認。

試験では、本システム(ケーブル長30m)を東京都交通局東京さくらトラム(都電荒川線)の変電所脇に設置し、液体窒素を冷媒に用いて冷却し超電導状態を保持した後、既設き電線(直流600V)に並列接続。

この状態で、試験車両(荒川線 8900形1両1編成)を大塚駅前~新庚申塚で加速走行させ、加速走行中に遮断器を用いて同システムを回路から切り離し。遮断時に同システムを流れていた電流は、すべて既設き電線を通じて流れた。

遮断後も、既設き電線からの送電により車両は加速を継続。この結果、同システムに異常が生じたさいには、既設のき電線に切り替えて列車が走行できることを確認でた。

超電導き電システムで最大電流約1800Aの通電を確認

通電試験では、直流600V で電力を供給する鉄道で、同システムを通じて実車両の加速に用いる電流や、ブレーキ時に生じる回生電流(逆方向電流)を送電できることを確認する。

同試験では、同システム(ケーブル長55m)を東京メトロ丸ノ内線中野車両基地に設置し、液体窒素を冷媒に用いて冷却し超電導状態を保持した後、既設き電線(直流 600V)へ並列接続。

ケーブルは車両走行にともなう振動が生じるレール直下に敷設した。

この状態で、試験車両(丸ノ内線02系6 両1編成)を方南町~中野坂上で走行させたところ、車両加速時には最大1881Aの電流が本システムを流れ、ブレーキ時には試験車両からの回生電流が同システムを通じて中野車両基地内の留置車両へ送電されたことを確認。

今回の最大電流約1800A は、実車両の走行中に同システムを流れた最大の電流量に。

また、車両の走行にともなう振動の影響で本システムの超電導状態が損なわれることはなかった。


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