トップ画像は本桐駅から荻伏駅に向かう道沿いで、たぶんサラブレッドなのかな、という美しい馬たちが広い牧場にいたのでレンタカー路傍にを停めて写真を撮りました。あまり自動車が通らない場所だし、馬たちは珍しそうにこっちを見ていました。

レンタカーの車載NAVIのおかげでスムースに荻伏駅に到着。本桐駅からの営業キロは7.2kmと少々長めでした。右の小屋はトイレ。荻伏駅の手前で東に進んでいた日高本線は右にカーブして南下し始めました。集落の中に荻伏駅があります。駅舎手前の基礎は元の有人駅時代のものでしょうか。

国鉄ワフ29500形貨車を使った貨車の駅舎。浦河高校の生徒による綺麗なイラストで飾られています。熱気球ですね。貨車時代の扉はアルミサッシの戸に交換されています。海抜は9m。

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元は相対式ホーム2面2線で交換可能駅だったそうです。ホームに階段で上ります。

ホームから苫小牧方面。ホームには上屋根などの類はありません。雨や雪を防ぐものが無いのです。夏草はありませんが、流石にレールが錆びています。周囲は小高い丘に囲まれている感じです。

こちらは様似方面。後で気が付いたのですが駅名標を正面から撮るのを忘れていました。荻伏駅は、1935年(昭和10年)国鉄日高線の駅として開業。2011年(平成23年)無人化。もちろんそれ以前は貨物を扱い、有人駅でした。

駅舎、ホーム側のイラストは水平線の日の出ですね。斜めの水平線は珍しいです。

経年の割りには状態が良いのは手入れしている? 2011年(平成23年)までは元国鉄職員で1940年(昭和15年)から荻伏駅に勤務していた方が近隣に住んでいてご夫婦で簡易委託を受託して勤務していたそうです。70年間という気の遠くなる様な時間、この駅を見てこられたのですね。こういう個人の力が旧国鉄から受け継がれてきたのです。受託を終えられた後も駅を気にしておられるのかもしれませんね。

駅舎内も綺麗です。この駅舎内に管理人室を設けて、元国鉄職員の方が、簡易委託開始時期ははっきりしませんが1970年代から40年間くらい、乗車券を販売されていたことになります。その前の30年間は荻伏駅の駅員をされていたのです。やっぱりすごいなぁ。

荻伏駅からの運賃表。流石に苫小牧までは2490円、様似は540円と近くなってきました。

駅前広場、というか・・・。青いデミオ(レンタカー)だけが目立ちます。でも近所には飲食店とスーパーマーケットがありました。

日高本線はこの先でまた東に左カーブをして、さらに北に向きをかえて内陸にある絵笛駅に進みます。道沿いには牧場だらけ。日高地方は競走馬の牧場が本当にたくさんあります。

(写真・記事/住田至朗)