※初回に付記しませんでしたが、コラムの写真は筆者がプライベートで旅をした際にポケットのコンパクト・デジタルカメラ(SONY Cyber-shot DSC-WX800)で撮ったスナップ写真です。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券などがあれば誰でも入場できる場所から手持ちで撮影したものです。今回の写真、特に記載のないものは2019年8月の撮影です。

トップ画像は安積永盛(あさかながもり)駅正面です。開業が1909年(明治42年)ですから、木造駅舎が築110年のオリジナルの可能性が高いのですが、未詳です。古いことは確かです。

水郡線は全ての列車が東北本線郡山駅発着です。写真は郡山駅から安積永盛駅に到着した際の前面展望。水郡線は左の単式ホーム1番線に入ります。稀に右の島式ホームの2番線を使用することもある様です。

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駅に入って改札口。Suicaが使えますが水郡線方面には使えません。水郡線でSuicaが使用できるのは、水戸駅、上菅谷駅、常陸大宮駅、常陸大子駅、常陸太田駅に限られています。要は改札口にSuica用端末がある駅はこれだけなので、この駅同士かこれらの駅と水戸駅よりも遠いSuicaエリアの駅間のみSuicaで乗降できます。筆者は入場券を購入してホームに出ます。

青春18きっぷの期間でしたし実際に所持していましたから、日付を押印してもらえばどの駅でも入場できるのですが、水郡線の有人駅は限られるので入場券を購入することにしました。

1番線ホームから跨線橋で島式ホームに渡ります。

跨線橋から郡山方面、駅舎全体が見えます。

ちょうど水郡線の郡山行が来ました。10時半過ぎですが、3両編成です。

跨線橋から南側を見ています。水郡線はこの先で左(東)にカーブして東北本線と離れてゆきます。

島式ホームの駅名標。ちょっと遠いかな。

1番線ホームの駅名標。水郡線は磐城守山駅に、東北本線は須賀川駅に向かいます。8月25日に前面展望を撮った日は好天。8月29日にレンタカーで来た日は雨降りでした。

安積永盛駅は、既に書きましたが1909年(明治42年)鐵道院東北本線の笹川駅として開業しました。1931年(昭和6年)成田線に笹川駅が開業するので安積永盛駅に改称。安積という地名は古くは安積原野という広大な牧草地だったようです。安積町、安積郡を経て郡山市に合併されています。どうも地名というのは調べ出すとキリがなく広がっていきます。

もう一度駅舎。レンタカーでの撮影、二日目の最後の駅が安積永盛駅でした。この後、空いている県道をたどって水戸のレンタカー屋さんまで戻りました。前面展望では最初に撮った駅ですが、レンタカーでは最後に訪れた駅でした。

駅舎出入口から駅の正面を写しています。殷賑(いんしん=賑やかで繁栄していること)とは言い難いです。

では東北本線に別れを告げて山に向かいます。

水郡線全駅3【50代から始めた鉄道趣味】192 に続きます。

追記:

このコラムは2019年10月に書いています。10月12日〜13日に関東から東北に上陸した大型台風19号の被害で水郡線は、郡山駅〜常陸大宮駅間の運転を見合わせています。JR東日本の発表では、郡山駅〜常陸大子駅間の復旧には一ヶ月程度ということなので、このコラムが掲載されるタイミングで復旧している可能性が高いのですが、常陸大子駅〜常陸大宮駅間の被害は甚大なため運転再開の目処はたっていないとのことです。

※2019年10月19日にJR東日本は、安積永盛駅〜常陸大子駅間と西金駅〜常陸大宮駅間の運転を再開すると発表しました。

被害を受けたJR東日本と水郡線沿線の皆様にお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧をお祈り申し上げます。水郡線復旧の情報が発表されましたらコラム内でも速やかにお伝えいたします。2019/10/15記

(写真・記事/住田至朗)