トップ画像、湯の川温泉停留場ですれ違ったのは、函館駅前停留場で最初に見かけた715号でした。別に不思議な事では無いのですが、あら!という気持ちでしょうか。

函館アリーナ前停留場を出ると300mで湯の川温泉停留場なのですが、何やらクレーンの先の箱に人が乗った車両が架線作業をしています。トップ画像の715号車が停留場に停まっています。

箱の中で立っていた人たちがしゃがみました。作業が終わったのかな。

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715号車が停留場を出発するとそちら側の架線で作業を始めた様ですが、残念ながら近寄ったので見えません。

湯の川温泉停留場です。停留場の南側にたくさんの温泉旅館やホテルがたち並んでいます。知らなかったのですが湯の川温泉は「登別温泉」「定山渓温泉」と並ぶ北海道三大温泉郷なのだそうです。停留場は、1913年(大正2年)鮫川橋停留場として開業しました。確かに停留場の50mほど先を鮫川が流れています。橋がかかっていますがそれが鮫川橋かどうかは確認できませんでした。1938年(昭和13年)鮫川停留場に改称。その後「温泉入口」「湯川」「湯の川温泉」と改称されています。1945年(昭和20年)終戦の直前に鮫川停留場~湯川停留場間の単線が撤去されて終点になりました。たぶん鉄不足を補うために供出されたのでしょう。

1959年(昭和34年)湯の川停留場までが複線で再び敷設されました。写真で分かる様に湯の川方面ホームは屋根がありません。

終点に向かって走り出しました。軌道が傷んでいますね。更新工事がここまで来るのはいつ頃かな。

道路案内標識には空港とあります。地図で見たら真っ直ぐ行くと函館空港があるのですね。

カーブの先に停留場が見えます。終点の湯の川ですね。

湯の川温泉停留場から500mで湯の川停留場。終端部は単線になっています。

停留場の開業は1913年(大正2年)。かつては木造駅舎があった様です。湯の川温泉停留場のところで書いた様に終戦直前に湯の川温泉停留場からのレールが撤去されて停留場は廃止されました。戦後の1959年(昭和34年)に複線化されて軌道が復活、停留場も営業を再開しました。1976年(昭和51年)現在の場所に移転とありましたが、元の場所が分かりません。

終端側から見た湯の川停留場です。函館駅前停留場から乗ってきた719号。行先表示が「5函館どつく前」行に替わりました。このまま乗って函館どつく前停留場に向かいます。

停留場横の交差点に「湯ノ川村道路元標」がありました。大正時代には、この辺りが湯ノ川村の中心地だったのですね。クルマがビュンビュン通っている交差点です。その真ん中の三角州に道路元標があるので正面から撮れませんでした。

719号の車内です。ICカード読み取り機があるのでSuicaでも乗降できます。この日筆者は600円の1日乗車券を購入しました。

では函館どつく前停留場に向かいます。【私鉄に乗ろう100】函館市電08 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)