「ウエストエクスプレス銀河」運行開始! 出雲市行の1番列車は抽選倍率53倍 JR西日本
2020年9月11日(金)、JR京都駅31番のりばで「WEST EXPRESS 銀河」の出発式が行われました。本来は5月8日に運行を開始するする予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により4ケ月遅れての出発となりました。
JR西日本によれば上下初便の抽選倍率は合計で40倍。内訳は下り出雲市行が53倍、12日の上り大阪行きが27倍となっており、期待度の高さがうかがえます。車内では新型コロナウイルスへの対策として空気清浄機を搭載、フリースペースにパーテーションを設けるなど、感染予防のための取組も行われています。
どんな列車なの?
「WEST EXPRESS 銀河」はおよそ40年前に製造された国鉄117系電車を改造した、JR西日本の新たな長距離列車です。多様な旅行スタイルに対応できるよう様々な座席やフリースペースを設置し、気軽に乗れる価格設定で移動そのものを楽しめるように設計されました。デザインを手がけたのは「雪月花」でもおなじみ、株式会社イチバンセン 代表取締役 川西康之さん。
2020年の9月~11月は京阪神~出雲間を運行。12月からは山陽方面へ向かう予定です。旅行会社のツアーに組み込まれる豪華寝台列車とは異なり、本来であれば駅のみどりの窓口などできっぷを購入できるのがウリの列車ですが、新型コロナウイルスの影響もあり当面の間は旅行商品のみでの発売となります。
抽選倍率からも察せられる通り、利用者(特に鉄道ファン)からは期待を寄せられており、車両報道公開時は有名な鉄道系メディアのサイトにアクセスが集中し過ぎてサーバーがダウンしてしまったほど。内外装のワクワク感もさることながら、細部に散りばめられたかつての夜行列車へのリスペクト、お手頃な値段で購入できるグリーン個室など、「夜行で」旅行したい人にとっては胸躍る仕様の列車と言えるでしょう。
より早く・より安く移動したいというスタイルであれば高速バスの方が廉価ではありますが、「WEST EXPRESS 銀河」には美しい沿線の風景が、移動そのものを楽しめるような車内空間があり、停車駅では「おもてなし」も行われます。いずれ駅で気軽にきっぷを買って乗れるようになった日には、長距離移動の有力な選択肢として食い込んでくるものと見えます。
鉄道チャンネル編集部