東京 大阪から島根へ移住、農業経営者に転身し ぶどう畑 にかける男たちのリアルな想いと小さな幸せ

2020.12.14

住み慣れた東京・大阪から、農業経営者(自営就農)をめざし、島根県立農林大学校 農業科 へ入学し、いまぶどう生産で生計を立てる20・30代の男たちがいる。

彼らは、どういう想いで「島根で農業を生業にして生きる」と決め、どう暮らし、どういうビジョンを描いているか―――。

ともに島根・出雲でぶどう畑(リースハウス10連棟)を営む、大阪出身・小平亮介さん(21歳)と、東京出身・田代稔さん(37歳)に聞いた。

まずは二人の経歴から。小平亮介さんは、大阪の農業高校を卒業し、水稲を営む叔父の姿と島根の豊かな自然に惹かれ、島根県立農林大学校 農業科果樹専攻(2年)に入学。卒業後は、出雲市内のぶどう畑をひとりで管理し、初のぶどう出荷に向けて着々と整備を進めている。

いっぽう田代稔さんは、東京の農業高校を卒業し、都内でシステムエンジニアとして働くうち、農業への思いが再び湧く。就農フェアなどで島根県の受け入れ体制に惹かれ、島根県に移住(Iターン)。小平さんと同じく、出雲市内のぶどう畑をひとりで管理し、出荷中。2人の子を育てるパパ。

島根県立農林大学校を選んだ理由

小平さん:ぼくは島根県立農林大学校の地域農業実習でいろいろな農家に教えてもらううちにぶどうの魅力に惹かれて、流通やマーケティングなども学んでいくうちに「島根県ブランドのシャインマスカットを育てる」と決めました。

田代さん:ぼくはぶどう畑を始めて3年目。ことし初めて、自分が育てたぶどうを全国へ出荷することができました。自分が育てたぶどうが市場に出回って売れて、食べてくれる人がいると思ったとき、そこで改めて農業経営者にやっとなれたと実感しました。

小平さん:「この品種で農業経営者になる!」と思う品目や品種が見つかるのが、県立農林大学校の最大の強みですね。

田代さん:そうですね。自分の栽培スタイルにぴったりあう品種をみつけられる。それは県立農林大学校の最大のメリットだと思います。ぼくはシャインマスカットやデラウエア収益性やブランド力などに可能性を感じて、島根県産シャインマスカットを東京などへ広めたいと思い、「サラリーマン時代の収入を超える」を目標にし、経営計画をたてました。

卒業後のフォローで広大な畑が持てた

小平さん:この広大な空きハウスも、県立農林大学校が紹介してくれて、見学してみたら「ここでやる!」って即断しました。先生と学生の距離が近いのもいいですね。職員室にみんなで行って、いろいろ話を聞いて、お菓子をもらったり(笑)。学食もおいしいです。

田代さん:県立農林大学校は、農協(JA)や市町村とのつながりはもちろん、農家のさまざまな情報が集まってきます。農林大学校に在学中に、この農地(ハウス10連棟)が空いてることを教えてくれました。だから卒業と同時に、独立した農業経営者(自営就農)としての第一歩を踏み出せました。こうした自営就農サポートも、県立農林大学校の大きな強みだと思いますね。

小平さん:卒業後すぐにハウスを持って自営就農したので、新卒で社長って感じですね。まだ収入が十分じゃないですけど(笑)。

田代さん:このいまある農地を拠点に、うまく軌道に乗れば畑を拡大していきたいとも思いますね。

農業経営者になって気づいたこと、オフの時間

田代さん:収穫期や出荷などの忙しいときは夜明けから日が沈むまでずっと作業です。もう曜日感覚がなくなります。忙しいときは毎日毎日、休みがないです。収穫や出荷が終わると、長期旅行に行ったり、別の仕事をする人もいます。ぼくは高齢農家のあんぽ柿の栽培を手伝ったりしています。おもしろいですよ。

小平さん:ぼくは休みが取れる日は、農林大学校時代の仲間といっしょに温泉に行ったり。島根は温泉が各地にあるので、いろいろなところを訪ねて、身体を癒やして。バイクも好きなんで、島根はツーリングもおすすめですよ。

田代さん:子どもと釣りに行くのも楽しいですよ。出雲大社方面に行って海釣り、宍道湖でハゼ釣りとか。夏の夜はホタルが飛ぶし。

小平さん:ぼくは学寮にいたので、寮の仲間はいまも友だちでいてくれてます。だから、専攻などは関係なく、みんな仲良しですね。

この瞬間が「島根時間」幸せを感じるとき

田代さん:ぼくは通学していたので、他専攻の仲間は少ないですが、先日、近くで酪農している肉用牛専攻の同期と会って、飲んで、いろいろ情報交換しました。満員電車にもまれた時代と違って、ゆっくり流れてる島根時間と仲間が幸せですね。

小平さん:ぼくも畑作業を終えて車で自宅に帰るとき、きれいな夕日に向かって運転している瞬間が、幸せですね。

田代さん:夜は月明かりで自分の影ができたり(笑)。島根の夜空は星が本当にきれいで、住んでよかったなって思います。

小平さん:とにかく島根県は過ごしやすいし、自営就農をめざすなら島根県立農林大学校がベスト。島根県はとくに自営就農のバックアップやフォローが充実しているので、ぜひ活用して、農業経営者が増えるといいなって思ってます。

――― ここ島根で暮らし始めたふたりの出発点、島根県立農林大学校については、別記事でレポートしてるから、こちらもチェックしてみて↓↓↓

◆イチから農業はじめるなら島根! 島根県立農林大学校が短期養成コースを新設、島根 就業移住への最短ルート
https://tetsudo-ch.com/10997492.html

◆島根県立農林大学校
https://www.pref.shimane.lg.jp/norindaigakko/

◆島根県への移住・定住の総合相談窓口
ふるさと島根定住財団
https://www.teiju.or.jp/

◆しまねUIターン総合サイト
くらしまねっと
https://www.kurashimanet.jp/

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