2021年3月12日、2021年春のダイヤ改正前日ということで、各地で引退する車両のお見送りなどが行われました。

注目を集めたのはやはり踊り子号などで運用されていた185系ですが、今回のダイヤ改正では185系だけでなく215系も定期運用を終了します。東北では五能線・男鹿線のキハ40系が新型に置き換えられ、北陸では七尾線の413系と415系が引退(一部の車両はトキ鉄へ譲渡されます)。JR四国の2000系は「南風」「しまんと」から離脱。九州では大村線のキハ200形・220形が他地区へ転属し、(787系はまだ現役ですが)特急「有明」もその長い歴史に終止符を打ちます。

また、新幹線では唯一現役の2階建てE4系Maxも今秋引退するということで、JR東日本新潟支社がラストラン企画を実施することを明らかにしました。もともと2020年度末で定期運用を終える予定でしたが、2019年の台風19号で北陸新幹線のE7系8本・W7系2本が浸水したため、車両不足を補う目的で引退時期がずれたわけですね。

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もちろん定期運用を終えたからといって即座に廃車されるわけではなく、臨時列車として運転されることもあります。最近の事例を挙げると、近鉄が12200系を4月に臨時列車として運行すると発表しています。

また、引退する車両がある一方で、秋田・青森地区向けのGV-E400系(新潟地区ではデビュー済み、ほぼ同仕様)、横須賀・総武快速線用E235系1000番台、東京メトロ有楽町線・副都心線17000系などが順次運用についており、千葉・房総地区では新型E131系が明日3月13日にデビューを迎えます。この記事冒頭の写真は半蔵もんが撮影した同形式の写真。

京急は今年、観光用としても使えるL/Cカー仕様の新1000形車両を新造投入。阿佐海岸鉄道は夏ごろからDMVの運転を開始。東京メトロは半蔵門線用の18000系を2021年度上半期に導入すると発表済み。また事業用車ではありますが、JR東日本はGV-E197系とE493系を2021年春に投入し、各種性能試験を行う予定です。

もちろん、ここに書いたものが全てではありません。2021年度の鉄道車両の動向にも、引き続き注目していきたいと思います。