科学技術と芸術の融合をめざす――これまでの文系と理系といった壁を取っ払い、学部学科の枠を超えた学びも場をつくり注目を集めるのが、玉川大学。

この玉川大学に誕生した最新施設が「STREAM Hall 2019」。その2階エントランス付近にあるガラス張りのスペースが、ロボティクスラボ。

このロボティクスラボの“主”で、学部・学科や経験・知識を不問で「やる気がある人は誰でも」というスタンスでロボット開発チーム「eR@sers」(イレイサーズ)などを率いるのが、同大学 工学部 情報通信工学科 岡田浩之教授。

「与えられた課題だけではなく、ロボットになにをしてもらったら生活が便利に、楽しくなるのか? そうした課題から考えると研究はさらに面白くなる」

「これからは工学部のほかの研究室や、農学部、芸術学部といった他学部の発想も取り入れながら、生活のなかのロボティクスの可能性をさらに広げていきたい」と岡田教授が思い描くこの同大 工学部 情報通信工学科は、どんな“学び場”か。2年生・3年生に聞いてみた。

ネットワーク構築やシステムインテグレータのエキスパートへ

左から、清水漱太さん(3年生)、岡直希さん(3年生)、廣瀬誠人さん(2年生)。3人とも、玉川大学 工学部 情報通信工学科の学生。

―――彼らはいまこの玉川大学 情報通信工学科でなにを学び、どんな将来像を描いているか。

「いまはAndroid(アンドロイド)アプリやWindowsのデスクトップアプリの開発を中心にいろいろ研究しています。将来もそうした開発現場の一員として活躍できればと思っています」

「たとえば、SI(システムインテグレータ)やIT関連の企業に、エンジニアとして自分の技術が試せればと思っています。個人的にはネットワーク基盤などが興味あるので、インフラやネットワーク構築などの現場にいま興味を持っています」(漱太さん)

「ロボットは、やればやるほど時間がかかる」…大学院進学への道も


(むちゃぶりで変顔をお願いしたらこんな顔を……)

「ぼくは工業高校の機械科を卒業したこともあって、(ロボット開発技術競技)ロボカップではおもにハードウエアを担当しました」

「もともとハードウエア系は、玉川大学 工学部 エンジニアリングデザイン学科という工業デザイン系の人が得意としますが、ぼくは機械科を出たということで、筐体側も担当しました。今回のロボカップ参戦ロボットでは、カメラを取り付ける台座などを3Dプリンターでつくりました」(誠人さん)

「ぼくはロボットの視覚認識の分野、いわゆる目玉の部分を研究しています。ロボットが的確に“みえる”ように、しっかり見極められるような画像認識のプログラミングなどを、日々更新しています」

「いまは大学院への進学を考えています。ロボットは、やればやるほど時間がかかる。3年めをむかえるいま、研究自体をいちから考え直して、さらに学びたい、研究したいと思い、岡田先生の研究室に入るための準備を進めています」(直希さん)

やる気がある人は1年生から、高校時代からも!

ロボカップ日本委員会 会長も務める岡田教授は最後に、こんな最新の話題も伝えていた。

「やる気がある人、やりたい!と思ってる人は、1年生からでも、高校時代からでもいい。扉は開かれている」と話す岡田教授は、こんなメッセージも。

「玉川大学なかでも工学部 情報通信工学科ロボティクスラボは、全方位に開かれた出入り自由な空間。しかも情報通信工学科だからこそ、コロナに強いという面もある」

「ロボティクスラボにリモートによるロボット開発環境をいち早く整え、コロナ禍のリモート授業の合間にも、自宅からロボットプログラミングをすすめられる」

―――人工知能や脳科学、自動運転技術(量子レーダ)、先端分野を深く学べる玉川大学 工学部 情報通信工学科。情報通信技術を武器に、“すべてのモノが情報につながる社会”で活躍する次世代エンジニアを育成する情報通信工学科の“いま”は、公式ホームページをチェックしてみて。

◆玉川大学 工学部 情報通信工学科
https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_engineering/it/