21年春は「聖徳太子」がテーマ! JR西日本「ちょこっと関西歴史たび」キャンペーンレポート
慈悲の心を実践する「四天王寺」で、聖徳太子の事績を知る
JR法隆寺駅から大和路快速を利用して四天王寺の最寄り駅であるJR天王寺駅へ移動しました。JR天王寺駅は、日本一高いビルあべのハルカスと隣接している一大ターミナル駅。四天王寺へはここから徒歩10分あまりです。
四天王寺は593年に創建された寺院です。法隆寺より少し早めに建てられた寺で、伽藍(がらん)の配置は法隆寺と非常によく似ています。
四天王寺の特徴は、仏教の教えの基本である慈悲の心を実践する「実践寺(じっせんでら)」であることです。そのため四天王寺には、さまざまな宗派の僧侶が集まってお勤めをしています。境内にも、天台宗の元三大師を祀る元三大師堂、真言宗の開祖弘法大師を祀る大師堂、浄土真宗の開祖親鸞聖人を顕彰する見真堂など、宗派を越えたお堂があります。
四天王寺で体験したのは、そんな僧侶の方によるガイドツアー。
僧侶による聖徳太子や寺院の解説ということで、仏教用語なども多く出てきそうなイメージがありました。しかし、実際の解説はユーモア混じりで、非常にわかりやすいもの。「大阪のお坊さん」らしい、親しみやすさやひょうきんさを感じます。
仏教や四天王寺の説明、歴史のお話はもちろん、境内案内ではゆるめのお話も飛び出します。猫の彫り物がある「猫之門」の由来や、この猫にまつわるさまざまな小話、「番匠堂」という小さなお堂の幟(のぼり)の字に大工道具が使われている理由や、「亀の池」にいる亀の話など、「へー!」と思わず声が出るような話もいろいろ教えていただきました。
四天王寺ではキャンペーン期間中、僧侶による境内案内(要予約)のほか、絵堂の特別御開扉、春季名宝展、特別御朱印の配布などが行われます。
「ちょこっと関西歴史たび 聖徳太子1400年御遠忌」キャンペーンでは、法隆寺や四天王寺以外の寺院でも、境内の案内ツアーなどさまざまなイベントが開催されます。歴史好きな方、鉄道を利用してのお出かけをしたい方は、一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
文/写真:鶴原早恵子
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