JR東日本「E261系」サフィール踊り子(写真:tarousite / PIXTA)

鉄道友の会は26日、2021年ローレル賞受賞車両を発表した。JR東日本の特急車両「E261系」(サフィール踊り子)とJR東海の新幹線車両「N700S」が同時受賞した。

「ローレル賞」は日本の鉄道車両の進歩発展に寄与することを目的として1961年に制定された賞で、前年に営業運転を開始した新造および改造車両から鉄道友の会が選定している。

会員の投票結果を参考に選考委員が審議して決めるもので、最優秀車両を選ぶ「ブルーリボン賞」とは異なり、複数形式選定されることも珍しくない。

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JR東日本の「E261系」は、首都圏と伊豆を結ぶ観光特急として導入された車両。全席グリーン車で構成されており、中でも1号車は同社初の試みとなる「プレミアムグリーン車」となっている。

2020年3月14日から「サフィール踊り子」として営業運転を開始。「最新技術を取り入れ、付加価値の高い移動空間と輸送ネットワークを提供する極めて完成度が高い車両」(鉄道友の会)として評価され、ローレル賞に選定された。

JR東海「N700S」確認試験車(写真:鉄道チャンネル編集部)

JR東海の「N700S」は東海道新幹線の13年ぶりとなるフルモデルチェンジ車両。形式の「S」は「Supreme(最高の)」から。

床下機器の小型軽量化により、16両編成固定ではなく6両編成といった柔軟な編成構成を可能としており、東海道新幹線のみならず国内外の様々な線区での活躍を期待されている。また、高速鉄道としては世界初となるバッテリ自走システムを搭載しており、停電時に安全な場所まで自力で走行できる機能を有している。

「技術、サービスの向上で日々多くの乗客を快適、安定的に輸送する車両」(鉄道友の会)として2021年ローレル賞に選定された。

鉄道チャンネル編集部

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