鉄道の歴史を感じさせるリニア・鉄道館のホジ6014蒸気動車

2011年3月の開館から10周年を迎えた、JR東海の「リニア・鉄道館」(名古屋市)は、2021年7~8月に鉄道ファンや家族連れに向けた多彩な夏のイベントを開催する。コロナで遠出が難しい夏休みに、体験型の催しを数多く用意。夏の思い出をつくってもらうとともに、子どもたちに夏休みの自由研究のテーマを提供する。

〝親子でわくわくワークショップ〟と銘打った体験イベントは、「超電導リニアの模型をつくって、うかせよう!」、「ミニジオラマをつくろう!」、「オリジナルバッジをつくろう!」の3種類。超伝導リニアとオリジナルバッジは、今夏が初開催だ。

学芸員らの解説を聞くガイドツアーは、「ホジ6014号蒸気動車」、「鉄道の標記のひみつ」、「みどころガイド」、「JR東海社員と学ぶ鉄道のしくみ」、「鉄道の信号のひみつ」の5種類。JR東海社員が先生役を務める、鉄道の仕組み講座は今夏が初開催。それぞれの開催日などは、ホームページで案内する。

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最新の鉄道技術とクラシックな鉄道の双方を楽しめるのがリニア・鉄道館で、新しい鉄道の代表がリニアなら、昔の鉄道車両の代表選手が大正年間生まれの蒸気動車・ホジ6014だ。

車両そのものは客車に似たスタイルだが、客室の片側にボイラーなどの走行機能を備えた構造で、機関車を付けずに1両で運転できる。1913年製のホジは、JR東海の車両では初めて、2019年に国の重要文化財に指定された。リニア・鉄道館では、車両の走る仕組みなどを解説する。

このほかの催しでは、「10周年記念ペーパーモニュメント展示」と「新幹線車両のアルミリサイクル展示」が初開催。ミュージアムショップや、飲食ゾーンのデリカステーションにも、新しいオリジナル商品が登場する。

文:上里夏生
(画像:JR東海)