鬼怒川を高架軌道で乗り越え、山あり谷あり、併用軌道やサイドリザベーションありと、多彩な路線風景をみせる、宇都宮ライトレール(芳賀・宇都宮LRT)。

車窓からのながめで最もダイナミックなのは、おそらく14.6kmの中間地点にある鬼怒川橋りょうからの山河の風景。

そこから東へ、終点の芳賀・高根沢工業団地へむけては、山岳路線のような丘を行ったり、併用軌道を行ったり、めまぐるしく車窓がかわる。

信号機も出現したグリーンスタジアム前電停

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そのなかでも今回、注目するのは、景色ではなく電停。グリーンスタジアム前電停に注目してみる。

栃木県グリーンスタジアムの最寄りになるグリーンスタジアム前電停は、路面電車ではめずらしい、緩急接続・折り返し運転ができる構造でホームなどが出現した。

上下のホームは、国内の路面電車によくあるオフセットレイアウト。

自動車道路の交差点を中心に、いっぽうが上りホーム(宇都宮駅東口方)、もういっぽうに下りホーム(芳賀・高根沢工業団地方)をおく格好で、方向別にホームを離れておくことで誤乗防止や混雑緩和にもつながる。

折り返し運転もできる構造に

ホーム構造は上下とも島式。方向別でそれぞれに島式ホームをおき、ここで緩急接続を行う想定でつくられている。

宇都宮ライトレールは、快速と普通による運行を想定していて、このグリーンスタジアム前で快速と普通が接続するイメージ。そのとなりに敷かれた線路は、逆方向を走る電車の線路。

さらに、上りホーム付近には、下り線から上り線へと転線できる渡り線が設置され、グリーンスタジアムで開催されるイベントにあわせた臨時便の折り返し運転も想定している。

また、信号機や保安設備の基礎工なども現れはじめ、鈍いシルバーを放つ架線柱と信号機のブラックが新鮮。

―――この先、自動車道路の脇を行く専用軌道(サイドリザベーション)で清原工業団地を抜けると、こんどは大きな谷間をこえる高架橋へと続く。専用軌道にはすでにレールがほぼ敷かれていた。2021年6月時点の風景はこんな感じ↓↓↓

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