いよいよ7月20日にリリースされるスマホゲーム「イース6 オンライン」が事前登録人30万人を突破し、再び注目を集めているイースシリーズ。

1987年にPC-8800シリーズ (PC-88) むけに発売され、PCタイトルのほか、PS4やPSVita、PSP、Switchなどへも派生展開し、年代を超えて脈々と継承されているイースシリーズを手がけてきたのが、日本ファルコム。

その近藤季洋 代表取締役が、いちイースファンから日本ファルコムに入社し、イースシリーズ開発をリードしてきた道のり、むかしもいまも変わらないイース愛、そしてこの夏にリリースする「イースIX -Monstrum NOX-」(イース9)へと続いていくこれからについて、静かに熱く語ってくれた―――。

ADVERTISEMENT

今回はその初回、「イースシリーズだけにある個性的な魅力」「いちファンとして、開発者として、イースシリーズ開発で大事にしていること」などを、日本ファルコム 近藤季洋 代表の言葉で、伝えていく。

イースシリーズだけにある個性的な魅力「主人公アドルは語らない」

ぼくは、中学生時代にイースI・IIをプレイしたときに「ほかのゲームとちょっと違うな」って感じたのは、主人公で冒険家のアドル・クリスティンがしゃべらない。語りかけないんですよね。

登場人物がアドルに話しかけるなかで、アドルはしゃべらない。だから登場人物がプレイヤー(自分)に話しかけてくる感覚になる。そういう演出・シナリオが組まれていた。

一般的なロールプレイングゲーム(RPG)って、主人公が話したり、登場人物が主人公に話しかけたりして、それを傍からプレイヤーがみているようなイメージです。

そこをイースI・IIは、自分に話しかけてくる感じ。とくにイースIIのエンディングは、事件に関わった人たちが一人ずつお別れの言葉をくれる。こうした“立ち位置”がイースの魅力かなって思いますね。

変わらず大事にしていること「イースVI以降も自分のイース原体験を大事に」

イースの制作を引き継いだときに、その感覚は大事にしたいと思った。だから、イースVI(VI. ナピシュテムの匣)をつくるときに、アドルにしゃべらせるかっていうのはかなり議論しました。

アドルにしゃべらせちゃうと、これまでのイースが“自分がみた世界”だったのが、たちまち“他者の世界”になってしまう。そのへんをなくしたくないということで、議論したのを覚えています。

VI以降も、自分のイース原体験を大事にしてつくっているので、目の前で起きていることが自分のこととして受け止められるように創り込みましたね。

いっぽうでイースというゲームは、ゲーム単体だと未完成で、プレイヤーがプレイして初めて完成する。それを大前提につくってきました。

登山や旅と同じですよね。一人で行くとすべてが自分のものになる。パーティーやグループで行くと、それだけ体験が分散してしまう。イースは一人旅の感覚が色濃く出ていますよね。

だから、イース6オンラインは、アドルといっしょに旅する設定なので、どんな冒険になるか、イースファンにどう映るか、楽しみですよね。

―――日本ファルコム 近藤季洋 代表取締役のイースへの想いとこれから……その静かで熱い語りは、続く。

◆日本ファルコム
https://www.falcom.co.jp/

◆イース6オンライン
https://ysvionline.restargames.jp/

◆イース6オンライン公式YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCfybHErRDUncSGS1eSuZDXA

◆イース6オンライン公式Twitter
@YsVI_online