夏の旅行は瀬戸内へ JR西日本が観光型MaaS「setowa」のエリアを岡山、山口全県に拡大
JR西日本は夏の行楽シーズンに向け、観光型MaaS「setowa(セトワ)」のサービス対象エリアを拡大した。岡山県倉敷、岡山、山口県岩国に限定していた岡山、山口の両県について、そろって全県域に拡大。従来からの広島県全域を加え、山陽3県全域に加え、瀬戸内海を挟んだ愛媛県松山、今治エリアもカバーする、〝オール瀬戸内のMaaS〟として利用価値を大きく向上させた。
JR西日本の総合情報基盤「setowa」は、2020年10~12月に展開された大型観光キャンペーン「せとうち広島デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、本格運用を開始。せとうちDCでは、出発地からの新幹線のほか、DCエリアの鉄道、船舶、バス、レンタカーといった交通機関、ホテル、観光施設をスマートフォンで連続的に検索・予約・利用・決済(支払い)できる機能を持たせ、新しい瀬戸内観光のイメージを定着させた。
今回は、せとうちDCの成果も生かしながら対象エリアを拡大。商品面でも、岡山や山口エリアを快適に観光できるフリーきっぷ「setowa周遊パス」、観光・体験・グルメを網羅した「setowaチケット」を新しく設定した。
新規発売した周遊パスは、「setowa岡山ワイドパス」「setowa岡山ウエストパス」「setowa岡山イーストパス」「setowa山口セントラルパス」の4種類。例えばsetowa岡山ワイドパスは、岡山県内のJR在来線全線に加え、私鉄(路面電車)の岡山電気軌道、水島臨海鉄道、井原鉄道、バスはトモテツバスとおのみちバスが3日間乗り降り自由になる。スマートフォン経由で購入するチケットは、スマホ画面に券面を表示。乗務員に画面を見せて乗車する。
また、現地での観光周遊を意識した「setowaチケット」は、「駅から観タクン『吉備路満喫コース/歴史探訪コース』 -総社-」をはじめとする約20商品のラインナップで登場。JR西日本は、エリア拡大や新商品設定の記念企画として、同社のクレジットカード・J-WESTカードで「setowa周遊パス」「setowaチケット」を購入した利用者に、J-WESTポイントが抽選で当たるキャンペーンを2021年9月30日まで実施する。
文:上里夏生
(画像:JR西日本)