東急「電車とバスの博物館」B棟がシェアオフィスに 510形やYS-11の中で仕事ができる
東急田園都市線 宮崎台駅のそばにある「電車とバスの博物館」B棟に驚くような変化が起きていました。2021年8月1日から、ここB棟は展示車両「510形」の車内や「YS-11」の機内で仕事ができるシェアオフィス「DENBUSワークスペース」として生まれ変わります。
「電車とバスの博物館」A棟は2020年6月からコロナ対策を施して営業を再開しましたが、”不特定多数が触る玩具での遊び”を主としたB棟は再開の目処が立たず、休館を余儀なくされていました。言い換えれば「遊休資産」と化していたわけです。
これを大人もワクワクできるワークプレイスとして生まれ変わらせよう、というのが東急のねらい。使用料は1時間200円、1日最大1,000円。もちろんずっとこのままというわけではなく、まずは1年ほどやってみて、コロナの収束状況を見ながら博物館としての再開を目指すそうです。
館内は開放的なアウトドアエリア、電車シミュレーターが置いてあるブレイクコーナー、池上線の旧駅舎廃材「えきもく」を活用したえきもくエリア、そして510形車内、YS-11機内に分かれています。場所によってできることも異なり、たとえば飲食はブレイクコーナーとえきもくエリアのみ、Web会議はえきもくエリア・アウトドアエリア・YS-11機内でのみ可能です。
設備としてはWi-Fiやコンセントを備え、耳栓などのオフィスグッズも置いており、リラックスしてオフィスワークができる環境が整っているとは言えそうです。自宅での仕事に飽きたときに、田園都市線や東京メトロ半蔵門線に飛び乗って宮崎台へ向かうのも面白いかもしれません。
利用時はワークプレイス予約・検索用のスマートフォンアプリ「Suup」を起動し、入室時にアプリ上でチェックインボタンを押して館内改札機のQRコードを読み取ります。チェックアウト時は同じ要領でQRコードをスキャンすればOK。料金は「Suup」アプリに登録されたカードから自動決済されるという仕組みです。
なお、近隣の東急ストアやタリーズコーヒーなどでは「Suup」アプリ利用画面を提示することで期間限定で割引が受けられるなど、利用者向けのちょっとした特典も用意されています。
文/写真:一橋正浩