早朝・夜間の「のぞみ」を時間短縮(JR東海)

早朝・夜間時間帯に速達化が図られる東海道新幹線「のぞみ」。東京―新大阪間の平均所要時間は1分の短縮になるそうですが、鉄道事業者にとって、1分間の時間短縮がどれほど大変かは、本サイトをごらんの皆さんにはご理解いただけるでしょう(写真:ぺいさま / PIXTA)

JR東海は、東海道新幹線で早朝・夜間の「のぞみ」30本の所要時間を短縮します。東京―新大阪間は最大6分間速達化し、定期「のぞみ」の平均所要時間を1分短くして2時間28分で運転します。また、山陽エリアから新幹線利用での首都圏・名古屋への滞在可能時間を拡大します。

新幹線のダイヤ改正は、対面が欠かせないビジネス客にとって朗報。東海道新幹線は、現在でも列車容量はほぼいっぱい、増発の余地はあまりないはずで、早朝や夜間時間帯の輸送サービスを充実させて、新たなビジネス需要を掘り起こす目的が見て取れます。

在来線は名古屋エリアの中央線で輸送改善

JR東海名古屋圏の新しいエース車両・315系電車。省エネルギー化に取り組み、電力消費量を従来型の211系電車に比べて約35%カット。AI(人工知能)を活用した冷房機能の強化や座り心地の改善などで、「優しく安心感のある快適な移動空間」を提供します(写真:JR東海)

JR東海の在来線では、中央線名古屋―中津川間を終日全列車8両運転とし、一部の列車に315系新型車両を投入。2023年度中に全列車を315系に統一します。今後、編成両数は8両にそろえ、平日朝通勤時間帯に名古屋方面の列車を増発して対応します。

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中央線ではもう一つ、朝夕の定員制快速列車「ホームライナー」の運転区間を名古屋―瑞浪間に統一します。名古屋圏の中央線沿線は人気上昇中のエリア、JR東海も輸送力整備に注力します。