顔認証はどこまで社会に入り込むか? サイバーリンクトップが導入事例 可能性 将来性 システム構成などを語る

2022.04.25

人の顔の特徴点を抽出し、事前に登録された個人情報と照合する生体認証技術―――顔認証。

この顔認証はいまどこを走り、どこへ向かうか。

長年にわたり培ってきた顔認証の専門知識をさらに発展させ、ディープラーニングとニューラルネットワークを使用したAIベース顔認証エンジンである FaceMe などを手がけてきた、サイバーリンクの萩原英知セールスデパートメント バイスプレジデントに、顔認証分野のトレンドについて聞いた。

現在、顔認証が活かされているおもな用途

―――現在、顔認証が活かされているおもな用途は?

サイバーリンクの FaceMe をはじめとする顔認証技術は、多くの産業分野で多くの付加価値を生み出すことができます。おもな用途は3つ。

1つめはアクセスコントロールです。スマートロック、出退勤管理、パソコンやサービスへのログイン、資格が必要な機器の権限管理など、個人を特定し、特定の条件を満たした人だけがアクセスできるよう管理することができます。

2つめはセキュリティです。オフィスのセキュリティ対策、施設のセキュリティ監視、金融・保険業界向けの本人確認などに利用できます。ISO規格に準拠した「なりすまし防止」機能によって、本人確認用途において、高いセキュリティレベルを確保することが可能です。

3つめがマーケティングでの利用です。デジタルサイネージなどに搭載したカメラの情報から人物の性別・年齢・感情を推定、販売データなどと併せたマーケティング分析に利用できます。属性に合わせた情報の提示、会員サービスの提供などの販促にも展開可能です。

金融・フィンテック分野での顔認証の可能性

―――金融・フィンテック関連での顔認証の可能性は?

本人確認(Know Your Customer:KYC)は、法律で規制されている金融サービスの世界的な慣行です。金融機関は、顧客の身元を確実に検証し、ビジネスにおけるリスクを排除するためにさまざまな努力を続けています。

eKYCによる本人認証プロセスは3ステップです。まず(1)運転免許証やパスポートなどの身分証明書を撮影。(2)同時に、個人の顔をリアルタイムで撮影します。

(3)次に顔認証エンジンを使用して、身分証明書の写真と撮影された顔が照合されます。

スマートフォンなどのNFCを搭載したデバイスと組み合わせることで、ICチップ内のデータを使った本人確認も可能です。

FaceMe などの高度な顔認証ソリューションでは、生体検出技術も組み込まれており、顔写真やビデオなどを使った“なりすまし”を検出して防止することもできます。

セキュリティ領域で顔認証はどう貢献するか

―――セキュリティ領域で顔認証はどう貢献するか?

顔認証を使用する事によって、セキュリティシステムの有効性を高めると同時に、全体的な運用コストを削減することが可能です。

顔認証によりカメラに映った人物を識別し、システムのデータベースと照合することで、その人物に対して対応が必要な場合には自動的に担当者へのアラートを送信できます。

これらのシステムを効果的に運用することで、顔認証は社会の安全の維持に大きく貢献することができます。

たとえば、工場・倉庫などでは、顔認証を備えたスマートセキュリティシステムを導入することで、特定の担当者にのみ制限区域へのアクセスを許可したり、また適切な免許と資格を持つ従業員のみが機器を操作できるようにするといったことが可能になります。

また、学校や教育施設などに顔認証技術によるスマートセキュリティシステムの導入で、学校に出入りする人々を効率的に判別することができます。

登録されてない人物が施設内に入った際に、担当者に通知することができます。

このほか、空港や駅などでのモニタリングや、行方不明者の捜索、出退勤・出欠管理、バス運行管理、カジノなどにも、顔認証技術が利用されています。

顔認証導入で必要なハードウェアとソフトウェア

―――顔認証導入で必要なハードとソフトは?

まず顔認証ソフトウェアについて。顔認証は、基本的にソフトウェアテクノロジーとして提供されます。

サイバーリンクの FaceMe は、ソフトウェア開発キット(SDK)で、柔軟にカスタマイズし、エッジベースのAI/IoTデバイスをはじめさまざまなハードウェアに組み込むことができます。

また、顔認証ハードウェアについては、顔認証を利用するユーザーとその分野、用途やニーズなどに応じて、ソリューション別に実装内容をカスタマイズする必要があります。

顔認証を実行できるハードウェアは数多くあります。もっとも一般的なものは、PC、タブレット、ワークステーション、スマートAI/IoTデバイスなどです。

デバイスの種類ごとに、使用できるチップセットやカメラの種類は異なります。ハードウェアのパフォーマンスとコストは、最も慎重に考慮しなければならない事項のひとつです。

FaceMe SDKは、幅広いハードウェアおよびOSをサポートしていますので、顔認証システムの導入を検討している法人・団体のご担当者は、ぜひサイバーリンクにご相談ください。

◆サイバーリンク 顔認証
https://jp.cyberlink.com/faceme