日が暮れたころ、線路沿いの小さなカフェでビールをちょっとだけ「ぷしゅーっ」とやって、ふたたび線路沿いに歩いていく。

もう30年ほど前か。ここに本線と分岐する線路と、その本線と分岐路の間のV字路内に、「スナック引込線」という酒場があった。

その酒場の店名も強烈なオーラを放っていたけど、さらに妙なオーラがあったのは、この分岐路の先にある巨大鉄道空間。

それが、鉄道総合技術研究所

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ここは東京都国立市。Googleマップで国立駅を地図検索して、航空写真ビューでみてみると、国立駅の北西(画面左上)に、陸上トラックを想わせる線路軌道がうっすらみえるはず。

ここが、鉄道総合技術研究所。略して鉄道総研。

かつては、陸上トラックのようにぐるっと一周ループできる試験線の線路が敷かれていたけど、いまは西半分(左半分)ほどしか線路は残っていない。

そしてこのトラック状の線路と中央線をつないでいた線路が、スナック引込線という名の由来の連絡線。

いまは連絡線も一部区間が消えたけど、その末端部には、住宅街のなかに電化線路がひっそりあるという感じで、初めてみる人は「これ何線?」とびっくりする。

総研のまわりを歩いてみると、リニアやモノレールらしき軌条もみえて、ぞくぞくずる。

夜の鉄道総研をぐるっと時計まわりに歩いた最後は、新幹線試験車両にあいさつ。その0系似の新幹線車両については、またこんど。

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