JR西日本は隊列走行のBRTを情報発信

JR西日本の自動運転BRTの隊列走行デモンストレーション。「車車間通信」と呼ばれるバス車両相互間の通信技術を活用して、2台目以降のバスを先頭車に続行させます。隊列走行は空気抵抗を減らすことで省エネにも効果があります(資料:JR西日本)

技術展には、JR西日本本体も出展しました。出展メニューは「自動運転・隊列走行BRT」、「MaaSアプリケーション」など。ソフトバンクと共同開発中のBRTは、自動運転のバス高速輸送システムで、都市、地方それぞれで存在感を発揮します。

前回コラムで取り上げた緒方文人代表取締役副社長・鉄道本部長の特別講演によると、隊列走行は、先頭車だけドライバーが乗車。2、3台目は自動運転で続行します。

さらにJR西日本は、なにわ筋線の新駅・うめきた駅(略称)から新しい価値創造に挑戦するプロジェクト、「JR WEST LABO」への参加も呼びかけました。

「ひのとり」プレミアム車両の電動リクライニングシートを体感・近鉄

近鉄ブースでは名阪特急「ひのとり」のプレミアムシートを展示。電動リクライニングシートの本当の実力がわかるのは、もちろん実際の乗車時です(筆者撮影)

近鉄は、2020年デビューの名阪特急「ひのとり」プレミアム車両の電動リクライニングシートを会場に展示。来場者に、座り心地を体感してもらいました。

ひのとりの先頭部は、飛び立つ鳥のイメージです。安東隆昭取締役常務執行役員・鉄道本部副本部長によると、先頭車の形状や塗装は創意工夫の集合体ということです。

大阪・関西万博を視野に自動運転車をデモンストレーション・Osaka Metro

Osaka Metroが技術展会場前でデモンストレーションした自動運転車。車両は前後同形で、どちら向きにも走行できます(筆者撮影)

Osaka Metroは、屋外で2025年大阪・関西万博での実用化をめざす自動運転バスをデモンストレーションしました。

試乗したフランス製の自動運転バスは、ハンドルなどが一切ない完全自動運転。歩行者飛び出しなど緊急事態には、ナビゲーターが対応します。

出改札機やホームドアの新製品も

高見沢サイバネティックス製の改札ゲートと、ジョルダンモバイルチケットが連携。ガラスを多用し、従来型の改札機に比べ明るい印象を与えます(筆者撮影)

出改札機やホームドア関係では、ジョルダンと高見沢サイバネティックスの専門2社が実機で競演しました。両社はある意味ライバルですが、相互に連携することで駅務機器全体への注目度を高める狙いです。乗換検索サイトのジョルダンは、「すべての人へ移動の新体験を」のテーマをかかげました。

ジョルダンが発信したのはモバイルチケット。チケットシステムに標準搭載の2次元コードを、改札機のカメラで読み取って認証できます。さらに、モバイルチケットで得られるデータ分析コンテンツもPR。チケット利用者には利便性、事業者にも利用客の属性分析などで導入効果を得られるモバイルシステムは、今後ますます普及が進みそうです。

高見沢サイバネティックスは券売機メーカーで、最近は自動改札機、ホームドアを製品化します。技術展では、クレジットカード読み取り機能を備えた自動改札機をお披露目しました。