ブラジル、リオのカーニバルで伝統あるチーム GRES Estação Primeira de Mangueira(マンゲイラの最初の駅)に重ね合わせていってみれば、この駅は「和歌山を出た列車の最初の停車駅」だった。

ここは、和歌山県和歌山市中之島。阪和線 紀伊中ノ島駅。

その歴史をたどる前に、まずこの駅のちょっと変わった構造をみてみる。

駅は2層構造で、駅舎は京都と和歌山を結ぶ幹線道 国道24号 大和街道や紀ノ川にむいて立っている。現在の和歌山駅とは背をむけるように。

1階には、駅機能がすっぽり抜かれた箱状の空間があり、その先にホームらしき構造物もみえる。

このホームへ続く階段に近づくと、左手に改札口がみえる。 自動券売機をおく無人駅で、交通系ICカード対応自動改札機がその先にある。

自動改札の先には、2階のホーム階へと続く階段が。紀伊中ノ島駅は、2面2線のホームをもつから、右の階段を行くと和歌山方面、左を行くと大阪方面。

そして1階のホームらしき構造物へと戻ると、やっぱりこれはホーム跡だったことが想像できる。

そのホーム跡を引きでみると、線路跡らしきスペースもみえる。その上に阪和線の「和歌山線こ線橋」が架かり、そこを223系電車が行く。

この和歌山線こ線橋から右へと視点を振ると、地平を行く紀勢線 和歌山〜和歌山市を行く電車が……。

なんとも複雑でいろいろ歴史がありそうな紀伊中ノ島駅。その歴史をたどる時間旅行は、またこんど。

―――ちなみにいま鉄道チャンネル連載記事では、紀勢線の木造駅舎をひと駅ひと駅たどるレポートを連載中。こちらは筆者がじっさいに日本各地の木造駅舎たちをビジュアルとともにつづっているから、気になる人はチェックしてみて↓↓↓

◆木造駅舎 連載記事
https://tetsudo-ch.com/tag/wood

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