鉄道写真で交流するSNSアプリ「Railil(レイリル)」が、2022年10月14日「鉄道の日」にJR西日本グループからリリースされました。

【「App Store」ダウンロードページ】
https://apps.apple.com/jp/app/id1610977294

【Railil(レイリル)特設ホームページ】
https://www.jrw-inv.co.jp/business/railil/

スマートフォンが普及したこともあり、TwitterやInstagramといったSNSへの写真投稿は今やすっかり一般的な趣味として定着していますが、鉄道写真に特化したものとなると聞いたことがありません。

「Railil(レイリル)」では何ができるのか? 無料で使えるのはなぜ? といった疑問を配信元のJR西日本イノベーションズ(JR西日本グループ)にお尋ねしました。

「Railil(レイリル)」では何ができるのか

「Railil(レイリル)」の主軸となるのは、自分で撮影した鉄道写真を投稿する機能です。

「Railil(レイリル)」写真投稿イメージ

投稿方法はとてもシンプルかつ直感的です。

ホーム画面やマイページの右下にある電車マークの丸いアイコンを押すと、写真を投稿するページへ移動します。あとはスマートフォンの写真から好きなものを選んでキャプション(説明文)を入力して投稿するだけ。もちろんその場で写真を撮影してすぐ投稿することもできます。

投稿した写真は「マイページ」だけではなく、ホーム画面の「人気」「最新」タブにも並びます。他のユーザが投稿した写真には「いいね」だけでなく「すてき」「懐かし」「わかる」などの多彩なリアクションを伝えることができ、このリアクションをたくさん獲得した写真は「人気」タブの方にも表示される、という仕組みです。アプリ画面下の「発見」タブを見れば、当月のリアクションを多く獲得したユーザのランキングを確認することができます。

またホーム画面では「Railil(レイリル)」の公式記事として鉄道業界の裏話や最新の話題、そして人気鉄道写真家によるコラムなども掲載されています。将来的にはランキング上位のユーザに豪華特典をプレゼントする企画や、鉄道ファンが投稿した写真をプロの記者が取材・インタビューする企画ユーザ限定のイベントなども検討しているそうです。

※1日に投稿できる写真の最大数は2枚までとなっていますが、今後は仕様の変更も検討しています。

なぜ鉄道事業者が「鉄道写真投稿SNSアプリ」を?

アプリを配信するJR西日本イノベーションズは、JR西日本グループの一員。言ってしまえば鉄道を「商品」とする会社です。一方で、鉄道は乗りものに留まるだけでなく「趣味の対象」でもあり、「Railil(レイリル)」はユーザの方々により趣味を楽しんでいただく場として、また趣味を通じて人生を楽しんでいただく場として提供されています。

担当者によればJR西日本グループの社員もこの「Railil(レイリル)」に興味を持ち、写真を投稿されているという話です。最初は「アプリを公開する前の試験にテスト投稿者として参加しているだけでは?」とも思いましたが、一般公開後も一ユーザとしてアプリを使っていきたい思いが感じられるそう。

「鉄道ファンと同じ目線で楽しんでコミュニティを作っていきたい、という思いがあります」(JR西日本イノベーションズ)

「撮り鉄」というとインターネット上ではあまり良くないイメージが先行しがちですが、実態としてはそもそも鉄道事業者の社員だって撮り鉄活動を楽しんでいたりもするわけですし、ファンの多くはルールに気を使い、良くない行為には厳しく対応される方々です。「Railil(レイリル)」には、そうした方々が主役になれるような場を作りたいという思いも込められています。

「Railil(レイリル)」は無料で使えるの?

ユーザとして気になるのが「Railil(レイリル)」の利用料です。

現時点ではアプリの利用には通信費などを除き、利用料はかかりません。これはユーザとしては大変ありがたいことなのですが、アプリの運用にかかるコストが運用益を下回れば継続させるのは難しく、せっかくアプリを楽しんでいたのに数か月でサービスが終了してしまった……なんてことにもなりかねません。

担当者によれば、「アプリの中で収益が立つビジネスを成立させるようにする」とのこと。要するにアプリで赤字が出てもJR西日本グループ全体で帳尻を合わせるようなことはせず、まずはアプリだけで運用益を出せるようにするのが目標ということです。

当面はアプリ内にも広告を入れ、今後はタイアップの記事なども掲載するというかたちで、世のSNSアプリ……たとえば「Twitter」「Instagram」のような基本無料のスタイルで運営していくようです。また、ゆくゆくはJR西日本グループ「だからこそ」できるリアル・イベントを開催して参加費をいただく、といったかたちでの収益化も検討しているそうで、これは大手鉄道事業者の一員だからこその強みと言えるでしょう。

数を絞って希少な車両や工場内の様子を見学するツアーは大変人気が高く、多くのイベントで毎回満員御礼となっています。「Railil(レイリル)」ではこうしたイベントも行えるようになるかもしれません

まだアプリ内にそういった有料コンテンツはありませんが、実は「Railil(レイリル)」はJR西日本グループの中で開発体制を内製化して作っているもので、機能の追加などはスピーディーに対応できます。

現状では鉄道写真の投稿に特化したとてもシンプルなアプリですが、利用者からの「こんな機能が欲しい」という意見も募りながら発展させていくということで、「これから」に大いに期待が持てるアプリとなりそうです。

鉄道写真家・村上悠太さんに聞いてみた

鉄道写真家として活躍し、「Railil(レイリル)」内でもコラム記事を執筆されている村上悠太さんにお話を伺いました。プロの写真家として活躍される村上さんの目から見て、鉄道ファンが自分で撮影した鉄道写真を投稿する「Railil(レイリル)」ってどんなアプリなんでしょうか?

鉄道写真家の村上悠太さん

村上:「Railil(レイリル)」は鉄道を愛する皆さんが主役になれるアプリです。僕も企画段階から関わらせていただいたんですけど、プロの写真家や鉄道事業者がけん引するんじゃなくて、鉄道ファンが自分で撮影した写真を投稿していくことで、このアプリを盛り上げ、そして育てていける場なんです。

「Railil(レイリル)」が育っていけば、「『Railil(レイリル)』のユーザさんとならこういうイベントもできるよね」という信頼が生まれて、車両基地とか普段は入れないような場所で撮影会を開いてみるとか、そんなイベントもできるようになるかもしれない。鉄道ファンのコミュニティを盛り上げるために鉄道事業者がなにかを一方的に企画するというよりは、皆さんが盛り上げてくれるほど色んなことができるようになる、そんな可能性があります。

一介の鉄道ファンとして、このアプリを使うことで特別な体験ができたり、ユーザさん同士で横のつながりができたり、鉄道を通じて生活が豊かになるようなことができれば嬉しいなと思っています。だから応援もして欲しいし写真も投稿してほしいし、できれば愛のあるコメントも欲しい(笑)「こうなったらいいな」っていうご提案もどんどんしていただきたい。ぜひみんなで「Railil(レイリル)」を盛り上げていきましょう!

【「App Store」ダウンロードページ】
https://apps.apple.com/jp/app/id1610977294
【Railil(レイリル)特設ホームページ】
https://www.jrw-inv.co.jp/business/railil/

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