大正年間に開業、昭和、平成まで運行され、2007年の廃止から間もなく16年になる、茨城県の地方私鉄・鹿島鉄道(愛称名・かしてつ)の足跡をたどるバスツアーが2023年3月26日に実施される。

関東鉄道グループの旅行会社・関鉄観光が企画する「鹿島鉄道保存車輌見学と廃線巡りの旅」は、かしてつの保存車両の見学から茨城空港近隣の観光・物販施設「空のえき・そ・ら・ら」(小美玉市)での昼食・買い物まで盛りだくさんの中身だ。

かしてつは、JR常磐線に接続する石岡駅(石岡市)から鹿島灘に近い鉾田駅(鉾田市)までの26.9キロを結んでいた、全線非電化の地方私鉄。

ADVERTISEMENT

1924年に鹿島参宮鉄道として開業。1965年に常総筑波鉄道と合併して関東鉄道鉾田線になったが、1979年に分社化されて鹿島鉄道に。2007年4月1日に廃止された。

現役時代の車両は、「鹿島鉄道記念館」と「小川南病院 はるるの郷」(いずれも小美玉市)、「ほっとパーク鉾田」(鉾田市)の3カ所に保存されるほか、線路敷きの一部はBRT(バス高速輸送システム)が走るバス専用道に整備され、JR石岡駅と茨城空港を結ぶ路線バスなどが走行する。

関鉄観光のバスツアーは2022年11月に続く2回目で、当日はつくばエクスプレスつくば駅に集合。石岡駅から旧坂戸駅(鉾田市)に移動して線路跡をウォークした後、車両が保存される3施設を順次見学。途中、空のえきで昼食と買い物を楽しみ、最後は専用道を走る路線バスに乗車。JR石岡駅で解散する。

募集30人。申し込み受付は2023年2月13日からで、詳細は関鉄観光のホームページで案内する。ツアーは「全国旅行支援いば旅あんしん割」の対象。

記事:上里夏生
(画像:関鉄観光)