つくばから土浦へ路線バスで移動してみる

整然とした街並みを4車線の幹線道路が貫くTXつくば駅前(筆者撮影)

ここで現地ルポ。TXの延伸ルートを先取りする形で、つくばから土浦まで関東鉄道の路線バスで移動してみました。つくば駅は地下構造で、地上にバスターミナルのつくばセンターがあり、各方面のバスが発着します。

つくば―土浦間はかなりの輸送需要があるようで、1時間2~3本のバスがシャトル運行されます。つくばと土浦を結ぶのが片側二車線の茨城県道55号線で、通称「学園東大通り」。バスの乗客には途中の停留所で下車する地域住民のほか、つくばから土浦まで通しで乗る学生らしき人もみられ、両都市間で相応の移動需要がある様子がうかがえました。

筑波鉄道がよみがえる?

追想・筑波鉄道 筑波町(現つくば市)の常陸北条駅で行き違う筑波鉄道の列車(写真提供:関東鉄道)

最後は、鉄道ファンの皆さま向けの話題。前回コラムでも紹介しましたが、かつて土浦とつくばを結んでいた筑波鉄道という鉄道がありました。土浦―岩瀬間の40.1キロで、岩瀬は国鉄水戸線との接続駅。筑波鉄道は常磐線と水戸線という国鉄2線を結びました。

筑波鉄道は、国鉄民営化と同日の1987年4月1日に廃止されました。筑波鉄道筑波駅は筑波山ケーブルカーの宮脇駅そばで、TXのつくば駅とは相当離れていますが、TX延伸は土浦とつくばを結ぶ鉄道の復活という見方も可能です。

今回、関東鉄道のご厚意で筑波鉄道の写真を提供いただきました。ぜひご覧ください。

追想・筑波鉄道 快走するキハ762。北海道の雄別鉄道から譲受、国鉄キハ21形気動車と同形でした。バックは筑波山です(写真提供:関東鉄道)

本コラムはここまでですが、TX延伸に関しては、今後も動きがあれば続報の形でご紹介させていただきたいと思います。

記事:上里夏生