トレンドマイクロ(東京都渋谷区)の子会社で、世界トップクラスの自動車向けサイバーセキュリティソリューションを手がける VicOne(ビックワン、台湾 台北市)は、東京に新たな本社を開設。

東京本社開設にあわせ、戦略的グローバル本社機能も設置し、台湾・ドイツ・アメリカ合衆国に次ぎ、世界をリードする日本国内の自動車業界への支援を強化していく。

マックス・チェンCEO「専門性を地域と融合しながら」

世界各地でコネクテッドカーが急速に普及しているなか、ソフトウェアで制御される自動車(SDV)の更新機能が増えるにつれ、OEM(自動車メーカー)のブランドイメージや収益を損なうリスクも増大している。

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米国を拠点とする国際的な技術研究・コンサルティング企業のガートナーによると、コネクテッドカーの普及にともない、攻撃を受けやすい領域が拡大し、サイバーセキュリティが自動車メーカーにとって重要な課題に―――。

こうした自動車向けサイバーセキュリティの整備が急務といわれるなか、VicOne は9月26日、東京都内で説明会を開き、VicOne マックス・チェン(Max Cheng)最高経営責任者(CEO)、トレンドマイクロ マヘンドラ・ネギ(Mahendra Negi)代表取締役副社長(グループCFO)、VicOne オートモーティブビジネス 難波政典 バイスプレジデントらが登壇した。

VicOne マックス・チェン(Max Cheng)最高経営責任者(CEO)は、20年以上の経験を持つ著名なサイバーセキュリティ専門家として、VicOneの親会社であるトレンドマイクロを、今日のようなサイバーセキュリティのリーダー企業に育て上げることに貢献。

トレンドマイクロのコアテクノロジー研究開発部門の最高技術責任者(CTO)と情報サービスセキュリティ部門の最高情報責任者(COO)を務めている。

マックス・チェンCEOは、日本国内に本社を設置することについて、こう伝えた。

「長い間、サイバー脅威に関する専門知識を活かし、自動車のライフサイクル全体にわたるセキュリティを実現してきました。

今後、東京を活動拠点の中心におくことにより、自動車製造および革新の中心であるこの地で、私たちの専門性を地域と融合しながら発揮していきます」

マヘンドラ・ネギCFO が VicOne 会長に

VicOne は、トレンドマイクロの最高財務責任者(CFO)・役員を務めるトレンドマイクロ マヘンドラ・ネギ(Mahendra Negi)代表取締役副社長(グループCFO)を、新たに VicOne 会長に就任させた。

マヘンドラ・ネギ会長は、現在と将来のコネクテッドカーにおける OEM(自動車メーカー)やドライバーにとって、高品質な自動車サイバーセキュリティソリューションを提供するためのに、ビジョンとリーダーシップを発揮していくという。

「私たちの特有の専門知識と世界的なネットワークは、日本を基盤とする自動車メーカーが世界でビジネスを展開するうえで強力にサポートできる。

世界の自動車産業にとって非常に重要な時期のなかで、今後のチャンスをしっかりとつかむ顧客シーンで、全方位でサポートしていく」

マヘンドラ・ネギ会長は、米国拠点の大手金融専門誌である「Institutional Investor」誌のランキングで、日本国内インターネットアナリストとして第1位、また同誌と日本経済新聞グループによるランキングではソフトウェアアナリストとして第2位にランクインするなど、多くのビジネスメディアから高い評価を受けている。

また2000年にトレンドマイクロへ入社する以前は、当時の米国証券企業メリルリンチで日本国内インターネット・ソフトウェア産業の専門家として活躍した実績がある。

マヘンドラ・ネギ会長は、インドのナグプール大学での物理学の修士号、ロンドン・ビジネス・スクールでの経営学の修士号を得ている。

Pwn2Own自動車セキュリティ脆弱性コンテストを2024年1月24~26日 東京で開催

今回の VicOne 説明会(9/26 @東京都内)では、2024年1月24~26日 東京ビッグサイト「第16回オートモーティブ ワールド 車の先端技術展(Automotive World Tokyo)」で、「Pwn2Own自動車セキュリティ脆弱性(Pwn2Own Automotive Security Vulnerability)コンテスト」を開催することも発表。

この Pwn2Own コンテストは、トレンドマイクロが運営する脆弱性発見コミュニティ「Zero Day Initiative(ZDI)」が主催し、VicOne がその中心的な役割を果たすという。

この Pwn2Own コンテストの目的は、世界中で増え続けるコネクテッドカーへのサイバー脅威に対応するために立ち上げられたもので、コネクテッドカーのエコシステムをより安全にするため、セキュリティ分野の第一人者からなる挑戦者たちに、サイバー犯罪者より先にソフトウェアやデバイスの脆弱性を見つけ出してもらうこと。

さらにこの記念すべきイベントのタイトルスポンサーとして、世界のトップ自動車メーカーのひとつである Tesla(テスラ)社が手を上げている点にも注目だ。

富士通 ティアフォー 日立 パナソニックなどと協業実績

VicOne は、未来の自動車を守るというビジョンを持ち、自動車産業向けに幅広いサイバーセキュリティソフトウェアやサービスを提供中。

自動車メーカーの厳しい要求に応えるために開発された VicOne の各ソリューションは、現代の車両が必要とする高度なセキュリティニーズにマッチし、セキュリティを確保、スケーリングするように設計されている。

VicOne は、トレンドマイクロの子会社であり、トレンドマイクロが30年以上にわたって培ってきたサイバーセキュリティ技術をベースに躍進。

「類まれな自動車の保護と深いセキュリティへの洞察」を提供し、顧客が安全でスマートな車両を開発できるよう支援していくという。

現在の VicOne パートナー日本企業には、富士通(高付加価値なVSOCサービスの実現に向けた協業)、ティアフォー(セキュアな自動運転実現に向けた協業)、日立Astemo(コネクテッドカー向けセキュリティソリューション連携・協業)、パナソニック オートモーティブ(次世代コックピットシステム向け仮想化セキュリティの共同開発)などの実績がある。

◆ VicOne
https://www.vicone.com/jp