【登戸駅前 再開発】高さ140m38階建てタワマン&商業施設が誕生へ! 完成はいつ頃? 駅直結「ビーンズ登戸」は2026年春開業(川崎市)

川崎市多摩区の登戸駅前で、地上38階建ての大規模な再開発プロジェクトがいよいよ始動します。高さ約140mの複合ビルは、川崎市が進めてきた登戸地区の土地区画整理事業の最終段階の一つと位置づけられていて、商業施設や都市型住宅、子育て支援施設などが入り、2029年9月の竣工を目指します。また、これに先駆けて2026年春には、駅直結のショッピングセンター「ビーンズ登戸」がオープン予定。
本記事では、大きく生まれ変わる登戸駅前の未来図と、新施設の詳細について紹介します。
川崎市北部の主要駅「登戸」駅前で進められる再開発
登戸(のぼりと)駅はJR南武線と小田急小田原線が乗り入れる多摩区の主要駅で、隣の向ヶ丘遊園駅とともに地域の玄関口となっています。川崎市はこれまで、道路や広場などの基盤整備を進めてきており、駅前のにぎわいを高めたい考えです。
登戸駅周辺では、市が1988年に事業計画を決定した「登戸土地区画整理事業」が段階的に進められてきました。道路や公園、宅地の整備が進み、この地区は市の総合計画で地域生活拠点と位置づけられています。
登戸駅前では駅前広場の整備が進む
JRと小田急線の南側にあたる登戸駅前では「登戸駅前広場」の整備が行われています。
こちらは、令和8(2026)年度の完了を目指し、バスやタクシーの駐停車スペース、障がい者用停車施設などが整備される予定で進められています。

その駅前広場から、道路を挟んだ南側で進んでいるのが、登戸の玄関口にふさわしい駅前空間を構築する大規模なプロジェクトである登戸駅前地区第一種市街地再開発事業です。

登戸駅とデッキで結ばれる38階建の高層複合施設が誕生!
登戸駅南側での再開発は、東急不動産と小田急不動産、東急が中心となり事業を進め、2025年11月には事業計画の変更を市が認可。駅前の約0.6ヘクタールを一体的に整備し、2026年2月の着工を目指して、竣工は2029年9月を計画しています。
事業計画書によると、建築敷地の面積は約5,950平方メートル、延べ床面積は約64,695平方メートルです。
建物は、鉄筋コンクリート造の地上38階・地下1階建てで、高さは139.8メートルと計画されています。低層部には店舗を中心とした商業機能や子育てなどの生活支援機能、地域の魅力を発信する観光支援機能などが配置されます。
登戸駅と再開発ビルとの間には、2階レベルに歩行者デッキ(ペデストリアンデッキ)が整備される計画です。これにより、安全で利便性の高い歩行者ネットワークを形成し、雨天時でもスムーズに移動できる環境を目指すとしています。

イベント開催も可能な広場や、商業施設・子育て支援施設が誕生
デッキが接続する建物2階部分には、イベント等の開催も可能な立体広場が、4階には多摩川が展望できる屋上テラスが設置される計画で、日常の憩いの場としての活用も見込まれています。
また、建物外周部には幅員4メートルの歩道状空地を確保し、車道との段差を抑えたつくりとすることで、歩きやすい歩行空間を確保する計画です。

商業施設としては、地域住民から求められている日用品等の物販、飲食店などが想定されています。
また、子育て支援機能を導入される計画で、広場や共用スペースなども含め、多世代が利用しやすい施設構成を目指していると説明されています。

駅前の建物内に、観光支援機能・NOBORITO INFO-HUBを導入
川崎市によると、2階の立体広場に隣接する形で、民間での整備・運営により、地域の文化・観光資源の情報・魅力発信を行う観光支援の施設、「NOBORITO INFO-HUB」が作られる計画です。
カフェ&レストランやコワーキングスペースや、隣の立体広場と連携して、地域交流を促進しながら、観光支援を行うような場所が想定されているようです。

高層部はタワーマンションに!防災広場なども整備
高層部には都市型住宅が設けられます。住戸は1LDKから4LDKまで幅広いタイプをそろえ、1LDKが98戸、2LDKが31戸、3LDKが234戸、4LDKが79戸の計442戸とされています。平均専有面積は約69平方メートルで、ファミリー層から単身者まで、さまざまな世帯の居住が想定されています。

また、事業計画書では、防災広場や防災備蓄倉庫、自家発電設備などを整備し、地域の防災活動拠点としての役割も持たせる方針が示されています。災害時には帰宅困難者らの一時的な滞在スペースとしての活用も想定されていて、居住者や施設利用者だけでなく、地域住民や来訪者の安全・安心に寄与することを目指しています。
資金計画では、総事業費として543億円程度を見込んでいます。国の社会資本整備総合交付金や防災・省エネ関連の補助金、市によるペデストリアンデッキ整備への負担金に加え、参加組合員からの負担金などでまかなう計画です。
登戸駅直結のショッピングセンター「ビーンズ登戸」26年春にオープン
小田急やJRの乗り換えなどでもにぎわう登戸駅には、駅直結の建物の1~3階に、グロサリーの「成城石井」や「タリーズコーヒー」、和惣菜の「とんかつ和幸」などが入る駅直結のショッピングセンター「ビーンズ登戸」が2026年春にオープンします。
毎日の買い物に便利な食料品店や惣菜店、気軽に立ち寄れるスイーツショップや軽食・カフェのお店に加え、メガネ店、理髪店など13店舗が集まります。

川崎市 登戸行政サービスコーナーも
また、1階には川崎市登戸行政サービスコーナーも入居。(2025年12月5日から1階にて開所済み)域住民にとっては便利な施設が、駅に集まります。
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