2025年秋の「えきねっと」機能拡充でどう変わる? 新幹線の早期予約や輸送障害時の変更・払い戻しなど JR東日本
JR東日本はチケッティングサービスの利便性向上に向け、2025年秋に「えきねっと」などの機能拡充を行います。10年先を見据えた同社の中長期ビジネス成長戦略「Beyond the Border」を踏まえたもので、2026年春頃にはJR東日本エリアの新幹線に特化した新サービスの提供も始まる予定です。
新しい「えきねっと」ではどんなことができるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
新幹線の「早期予約サービス」
JR東日本・JR北海道エリアの一部の新幹線を対象に、最大3ヶ月前から座席の確保・購入・決済が可能になる「早期予約サービス」を導入します。これまでは1ヶ月前にならないと座席を抑えられませんでしたが、今後はさらに余裕をもって旅行計画を立てられるようになります。
取り扱いは「新幹線 e チケット」のみ。列車・座席数限定のサービスとなります。
輸送障害時のWEBでの変更・払戻しをお手元で
「えきねっと」で予約した列車が運休・遅延してしまったら?
たとえば11時発の新幹線「はやぶさ3号」を予約していたのに、列車が遅延して12時発になるとともに10時発の「はやぶさ1号」が11時発になりました。現在時刻は10時50分です。こんなとき「はやぶさ3号からはやぶさ1号に変更したい」と思っても、現行のシステムでは不可能です。
秋のサービス改良により、今後は所定の発車時刻を過ぎた先行列車の購入・変更もWEB上でできるようになります。

さらに『割引引継変更機能』も新設!「トクだ値」などの割引きっぷで予約した列車が運休・遅延となった場合、予約した時の割引が適用されたまま、WEB上で先行列車へ変更可能となります。

また、車両障害や人身事故などで突発的な輸送障害が発生した際に、運休・遅延情報をもとに利用者自身の手でタイムリーに払い戻しができるようになります(手数料無料)。
これまでも『地震や災害等により「えきねっと」で予約した列車・路線が長期にわたり運転見合わせとなった場合』『計画運休が決まっている場合』などは、手数料なしで払い戻しができました。今回のサービス改良は、これを突発的な輸送障害にも広げるイメージです。
「JRE ID」と連携
2025年2月にサービスを開始した「JRE ID」との連携が「えきねっと」でも始まります。これによりJR東日本グループの各種サービスがシームレスに利用可能になります。
【参考】モバイルSuicaなど様々なデジタルサービスのIDを統合 JR東日本
https://tetsudo-ch.com/12992362.html
既に「JRE ID」を持っていて「えきねっと」を初めて利用する場合は? 「JRE ID」に登録されている情報が「えきねっと」にも連携され、会員登録が簡単になります。
他サービスで「JRE ID」にログイン済みであれば、ID・パスワードの入力不要で「えきねっと」にログインできるのも嬉しいところ。また「JRE ID」と連携済みの「モバイル Suica」を利用する場合、「新幹線 e チケット」利用の際に予約情報と「モバイル Suica」との紐づけがより簡単に行えるようになります。
サービス開始時期は2025年9月予定です。
「Welcome Suica Mobile」と「JR-EAST Train Reservation」が連携開始
訪日外国人向けのサービス「Welcome Suica Mobile」からチケットレスで指定席の予約ができるようになります。
「Welcome Suica Mobile」を利用する訪日外国人が、JR東日本の新幹線や利用の多い成田エクスプレスや富士回遊などの特急列車をチケットレスで予約・購入することで、発券不要でスムーズに乗車できるようになります。
なお新幹線については「新幹線 e チケット」の予約完了と同時に、予約情報が自動で「Welcome Suica Mobile」と連携するように。その「Welcome Suica Mobile」を改札にタッチするだけで「新幹線 e チケット」の予約列車に乗車可能になります。
対象列車は、東北・北海道、秋田、山形、上越、北陸新幹線と、特急列車成田エクスプレス、富士回遊、あずさ、かいじ。サービス開始時期は2025年10月の予定です。
※各サービスの開始予定時期は記事執筆時のもので、変更になる可能性があります。
(画像:JR東日本、写真:はやぶさ:kawamura_lucy / PIXTA)
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