
日本三大稲荷のひとつとして篤い信仰を集める愛知県豊川市の豊川稲荷(妙厳寺)で、1954年以来実に72年ぶりとなる秘仏「豊川吒枳尼真天(だきにしんてん)」の特別御開帳が、2026年11月1日(日)から23日(月・祝)までのわずか23日間限定で開催されています。
これに合わせ名古屋鉄道では、名鉄電車全線の1日乗り放題と境内4か所の特別拝観券、さらに「西元祐貴美術館」の500円割引券がセットになった「豊川稲荷御開帳きっぷ」を大人3,600円(小児設定なし)で発売しています。本殿前に立てられた「御縁柱」の5色綱に触れて秘仏と縁を結べるほか、新設された美術館のプロジェクションマッピング演出など、一生に一度レベルの歴史的行事を丸ごと満喫できます。
御開帳きっぷの購入方法から、各御堂の拝観受付時間、夜間延長や大祭による一部休止日などの注意点までをご紹介します。
商売繁盛の信仰を集める豊川稲荷
豊川稲荷は、1441年に創建された曹洞宗の寺院「妙厳寺」の通称です。本尊は千手観世音菩薩。鎮守として豊川吒枳尼真天(とよかわだきにしんてん)をまつっています。
寺によると、豊川吒枳尼真天が稲穂を担ぎ、白いキツネにまたがる姿から、豊川稲荷という呼び名が広まったといいます。商売繁盛などを願う人々の信仰を集めてきました。

1954年以来となる御開帳
御開帳は、普段は非公開の仏像などを、特定の期間に公開する仏教行事です。豊川稲荷では1954年以来、72年ぶりとなります。2026年11月1日(日)〜23日(月・祝)のわずか23日間限定の、大変貴重な機会となります。
今回の御開帳では、秘仏・豊川吒枳尼真天と、その身代わりとなる「御前立尊像」を糸でつなぎ、さらに本殿前の「御縁柱(ごえんばしら)」と5色の綱で結びます。参拝者は御縁柱に触れることで、尊天との縁を結ぶとされています。
御前立尊像への拝礼は、別途、御開帳祈祷を受ける人が対象です。御祈祷料は1人5000円から。名鉄の3600円のきっぷに含まれる諸堂拝観とは、利用条件が異なります。

「名鉄全線1日乗り放題」と「4か所の拝観」
セットには「名鉄電車全線1DAYフリーきっぷ」と「豊川稲荷各御堂拝観セット」が含まれます。名鉄電車は1日乗り放題ですが、特別車を利用する場合は特別車両券(ミューチケット)が別途必要です。
「名鉄名古屋〜豊川稲荷の往復運賃(通常2,460円)と特別拝観料(1,500円)を合わせるだけで3,960円となり、名古屋方面から往復参拝するだけで即座に元が取れる」という破格のコストパフォーマンスのきっぷです。
拝観の対象は本殿、法堂、万堂、襖絵の4か所。通常の境内参拝は無料ですが、御開帳期間中の各御堂拝観セットは一般販売で大人1500円、小人(中学生以下)600円です。
本殿では祈祷施主殿を特別に拝観できます。法堂には千手観世音菩薩がまつられ、龍や鳥などを彫り込んだ欄間も見どころです。また、最祥殿では墨絵作家、西元祐貴さんが制作する襖絵「豊川 新鳥獣戯画」を拝観できます。12枚からなる「乙巻」は11月3日(火)に完成する予定です。

拝観の受付時間は8時~16時で、金・土・日曜と祝日は本殿のみ20時まで。11月21日(土)と22日(日)は、大祭のため13時~15時に本殿の拝観を休止します。
境内の旧寺宝館に開館した墨絵美術館
きっぷには、豊川稲荷の境内にある「西元祐貴美術館」の入館割引券も付いています。当日入館券から500円引きで入館できます。同館は旧寺宝館を改修し、2025年9月27日に開館しました。墨絵作品の展示に加え、映像を投影するプロジェクションマッピングや音、光を組み合わせた演出が特徴です。
西元さんは1988年生まれ、鹿児島県出身。龍や侍といった伝統的な題材のほか、スポーツ選手や音楽家などを墨で描いてきました。何十枚ものスケッチから構図を練り、大きな和紙に短時間で描き上げる制作手法が特徴です。観客の前で作品を仕上げるライブペイントにも取り組み、国内外で活動しています。
2015年には、陶土の板に釉薬で絵を描き、高温で焼き上げる「陶墨画(とうぼくが)」を制作。2021年にはNHK紅白歌合戦で、石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」の背景映像に作品が使われました。同年の防衛白書の表紙も手がけています。
館内では墨絵の代表作を展示しています。通常の開館日は金・土・日曜と祝日ですが、御開帳の期間中は毎日開館します。開館時間は10時~16時(最終入館)。通常の当日入館料は一般1500円、小中学生500円です。
10月26日発売、豊川稲荷駅から徒歩5分
きっぷは、弥富・赤池を除く名鉄の出札係員配置駅、名鉄名古屋駅サービスセンターなどで発売します。

名鉄観光サービスでは、刈谷カウンター、名古屋伏見支店、名駅地下支店、金山駅旅行センターが取扱窓口となります。
豊川稲荷へは、名鉄豊川線の豊川稲荷駅から徒歩約5分。名鉄名古屋駅からは名古屋本線を利用し、国府(こう)駅で豊川線に乗り換える経路があります。

72年ぶりの御開帳は11月23日(月・祝)までの限定開催です。名鉄電車全線乗り放題が付いたお得なきっぷを活用して、一生に一度の貴重なご縁を結びに出かけてみてはいかがでしょうか。
(画像:PIXTA)
鉄道チャンネル編集部
(旅とおでかけ!鉄道チャンネル)