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横浜駅と新横浜駅周辺で容積率「1,300%以上へ緩和」横浜市が土地利用誘導戦略の素案、駅から半径1kmの住宅は最大1.5倍、2027年3月に策定予定

JR横浜タワーと横浜駅西口の駅前
JR横浜タワーと横浜駅西口の駅前。横浜駅周辺のセンターゾーンは容積率を1,300%以上に緩和する方針が示された(写真:PIXTA)

横浜駅と新横浜駅の周りで、今よりずっと大きなビルを建てられるようにする方針を横浜市がまとめました。横浜駅周辺の「センターゾーン」と、新横浜駅北側の「都心業務商業ゾーン(Aゾーン)」で、建物の大きさの上限を決める容積率を「1,300%以上」まで緩和します。市が2026年9月17日(木)に公表した「土地利用誘導戦略」の素案に盛り込みました。
素案では、横浜市内の主要な鉄道駅から半径1kmの商業地域などで、マンションなど住宅の容積率を最大1.5倍に、コンビニや診療所といった身近な施設の容積率を最大100%上乗せする緩和策も示しています。駅の近くに住まいやお店を増やし、駅前を便利にするねらいです。
この記事では、横浜駅と新横浜駅の周辺で何が変わるのか、駅周辺の住宅やホテルに関する緩和の中身、2027年3月の策定に向けたスケジュールをご紹介します。

横浜駅センターゾーンは容積率1,300%以上、「エキサイトよこはま22」も更新へ

土地利用誘導戦略は、民間企業の技術力やアイデア、資金力を生かした街づくりを後押しするため、建物の容積率や高さなどのルールを見直す方針をまとめたものです。市内全体で見直す「戦略1」と、地域ごとに見直す「戦略2」の2本立てで、戦略2では横浜駅周辺地区、新横浜駅北部地区、関内・関外地区、京浜臨海部の4地区を取り上げています。

横浜市の土地利用誘導戦略の全体像を示した図
土地利用誘導戦略(素案)の全体像。市内全体で見直す「戦略1」と、横浜駅周辺や新横浜駅北部など地域ごとに見直す「戦略2」で構成する(画像:横浜市記者発表資料)

横浜駅周辺地区は、日本有数のターミナルとしての利便性を生かし、商業・業務機能を集める地区と位置づけられています。地区内には、今の容積率などのルールができる前に建てられた建物が多く、建て替えの時期を迎えています。

市は、横浜駅周辺のまちづくり方針「エキサイトよこはま22」(2009年策定)の更新を検討していて、更新後の計画を踏まえて土地の高度利用を進めるとしています。特に駅の中心にあたるセンターゾーンでは、指定容積率の引き上げと、地区計画や都市再生特別地区などを組み合わせて、容積率を「1,300%以上」に緩和します。1,300%は、商業地域で定められる指定容積率の最大値です。

緩和を受けるには、にぎわいのある駅前空間や歩行者ネットワークの整備、広域バスターミナル機能の整備、防災の取り組みといった「公共貢献」が求められます。

新横浜駅北部のAゾーンも1,300%以上、区画整理から約50年で建て替え期

新横浜駅北部地区は、東海道新幹線の新横浜駅を中心に業務機能を集めてきた地区です。
土地区画整理事業が終わってから約50年がたち、建物の更新時期を迎えています。相鉄・東急直通線の開通でアクセスも良くなりました。

素案では、新横浜駅周辺の高度利用を進め、みなとみらい21地区に続く企業集積の受け皿の一つにするとしています。地区の中心で業務の集積を目指す「都心業務商業ゾーン(Aゾーン)」では、指定容積率の引き上げと地区計画などを組み合わせて、容積率を「1,300%以上」に緩和します。

新横浜駅北部地区を中心とした新横浜の航空写真
新横浜の街並み。中央を東海道新幹線が走り、右手に日産スタジアム(横浜国際総合競技場)が見える(画像:横浜市「新横浜駅北部地区まちづくり方針」概要版より)

新横浜には横浜アリーナや日産スタジアム(横浜国際総合競技場)があり、市内外から多くの人が訪れます。緩和の条件となる公共貢献には、屋根のある歩行者空間や帰宅困難者の一時滞在施設、イベントに使える広場、シェアモビリティのポートなどが挙げられています。

【参考】

【概要】容積率「1,300%以上」に緩和する2つのエリア
横浜駅周辺地区:センターゾーン(エキサイトよこはま22のエリア)
新横浜駅北部地区:都心業務商業ゾーン(Aゾーン)
手法:指定容積率の引き上げと、地区計画・都市再生特別地区などの組み合わせ

駅から半径1kmの住宅は容積率最大1.5倍、コンビニや診療所は最大100%上乗せ

市内全体で見直す戦略1では、「鉄道駅周辺への居住誘導」を最初に掲げています。対象は、横浜都心と新横浜都心を除く、鉄道駅から半径1kmの徒歩圏にある商業地域と近隣商業地域です。
住宅の容積率は「指定容積率の最大1.5倍かつ最大200%」まで緩和します。コンビニや診療所などの身近な施設は「最大100%」、図書館や多目的ホール、ホテルや研究所などの施設も条件付きで「最大100%」まで容積率を上乗せできるようにします。子育て世代をはじめ、あらゆる世代が便利に暮らせる駅前を目指すとしています。

ホテルの容積率緩和も主要駅周辺に拡大、宿泊施設の稼働率は8割超

観光・経済の活性化につながる宿泊施設の誘致も、戦略1の柱の一つです。横浜市では宿泊施設の稼働率が8割を超える状態が続いていて、宿泊施設の不足が課題になっています。GREEN×EXPO 2027の会場となる上瀬谷地区や、山下ふ頭でも新しい街づくりの検討が進み、今後も宿泊の需要は増える見込みです。

素案では、2016年に定めた「宿泊施設の容積率緩和方針」の対象エリアを、都心部の一部から都心部全体と主要駅周辺まで広げます。地区計画などを使って、ホテルの容積率を指定容積率の最大1.5倍まで緩和し、これまで設けていた「300%まで」という上限をなくします。

意見募集は10月19日に終了、2027年3月に策定して制度を順次改正

素案への市民意見募集は、2026年9月17日(木)から10月19日(月)まで行われました。市は寄せられた意見と市の考え方を後日公表し、意見を踏まえた案をつくって、2027年3月に戦略を策定する予定です。
策定後は、用途地域や高度地区、住宅の容積率の緩和制度、駐車場条例などを順次改正していきます。地区計画などは、地権者との合意形成を踏まえて手続きを進めるとしています。

【概要】横浜市「土地利用誘導戦略」
素案の公表:2026年9月17日(木)
市民意見募集:2026年9月17日(木)~10月19日(月)(終了)
策定:2027年3月(予定)
問い合わせ:横浜市都市整備局企画部企画課(045-671-3749)

多くの路線が集まる横浜駅と、東海道新幹線が止まる新横浜駅は、どちらも「横浜の玄関口」です。駅前の街並みがこれからどう変わっていくのか、乗り換えや新幹線の待ち時間に周りのビルを眺めてみてはいかがでしょうか。

※2026年9月17日に横浜市が公表した素案にもとづいています。具体的な内容は、都市計画審議会などの手続きを経て決まります。
(写真:PIXTA、画像:横浜市)

鉄道チャンネル編集部
(旅とおでかけ!鉄道チャンネル)

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