2017年度の設備投資額(単体)は、2016年度実績比約280億円増の4550億円――。JR東日本は4月28日、今年度の設備投資計画について概要を発表。「安全・安定輸送のレベルアップ」「収益力向上への挑戦」「TICKET TO TOMORROW の推進」の3つの横断的な重点課題を実現するため、さらなる安全設備整備の強化に取り組むと伝えました。

安全分野では、大規模地震対策、高架橋・盛土・レンガアーチ・駅舎などの耐震補強、電車線支持物(電化柱)耐震補強、踏切安全対策、ホーム安全設備整備、ホームドア、内方線付き点状ブロック、非常停止ボタン、ATS‐P等整備、鉄道に関するセキュリティ強化などをあげています。

ホームドア整備では、今年度、京浜東北線ではさいたま新都心駅・浦和駅・上野駅・大井町駅・鶴見駅の5駅で使用を開始します。

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品質分野では、山手線E235系量産車の投入、中央快速線グリーン車導入に向けた準備、新幹線変電・配電機器更新、ATOS整備拡大・更新、分岐器不転換対策、エレベーター等設備整備、駅トイレ整備、訪日旅客カウンター整備、駅ナンバリング整備などをあげています。

地域連携分野では、沿岸被災線区の復旧、クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」投入、品川新駅(仮称)設置工事の推進、大規模ターミナル駅(東京・渋谷・新宿・横浜・千葉・仙台)開発、JRさいたま新都心ビル開発などをめざします。

技術分野では、埼京線ATACS展開に向けた準備、線路設備モニタリング、エコステモデル駅整備、鉄道車両製造事業の拡大、研修センター・訓練センター設備整備、現場第一線における技術開発、女性社員設備整備などをすすめます。

埼京線への導入をすすめる ATACS は、車上装置で自列車の位置検知を行い、無線を使って列車の間隔制御を行う新しい列車制御システム。2011年に初めて導入された仙石線(あおば通り~東塩釜間)に次ぐ準備です。