信越線 青海川駅で母川回帰のダイナミズム…谷根川、鮭の遡上
11月21日、新潟県柏崎市青海川。
青春18きっぷシーズン前の平日とあって、青海川駅に立つ人は、この中年だけ。
オンショアの冷たい風が、信越線の線路から、赤い米山大橋(国道8号 北陸道)へ向けて吹き抜ける。
そんな凍えそうなホーム上と対照的に、ホーム脇で日本海へ注ぐ谷根川(たんねがわ)は熱かった。泣けた。泣いた。
川面のすぐ下に、不気味なほどに群れをなす、傷だらけの鮭たち。
いたるところで、川の流れとは別の、ピシャッっという水しぶき。
新潟県柏崎市の冬の風物詩、谷根川へ鮭の遡上
青海川駅の脇を流れる谷根川(たんねがわ)の冬の風物詩、鮭の遡上。母川回帰のダイナミズム。泣けた。ビール買って、青海川駅から長岡駅までの115系での帰路でそのインパクトを感じながら呑む。また泣いた。長岡で新幹線の最終まで呑んじゃおうかな。#鉄道チャンネル pic.twitter.com/lGmdoH1ceY
— 鉄道チャンネルニュース班 (@tetsudo546) 2017年12月6日
人ひとりいないなか、母川回帰のダイナミズムと対峙。
日本海へと注ぐ谷根川の流れに逆らい、からだをぶつけ合いながら、傷めながら前へ前へ……。
ウン十年前に遭遇した、村上の鮭の遡上とはまた違う、目の前で展開するDNAインパクト。
魂まで奪われそうなその衝撃にポカーンとしながら駅へ戻ると……。
こんどは鮭が妙な切り身で吊るされてた
これなに?
「切り身にして干して保存する」と。
「この地域の保存食。焼いて、煮て、ほぐしてとか」
青海川駅の海側ホームで長岡駅方面電車を待っていると、使われていないトンネルが遠くに見える。
そのトンネルに続く小道、谷根川を渡る歩道橋。
ぜんぶ、信越線の旧線。この道の上に、線路が敷かれていたと……。
誰もいない信越線 青海川駅の平日。仕事忘れて、心奪われて、サウダージ。いや、サウージ!