【私鉄に乗ろう 01】ひたちなか海浜鉄道
終点の阿字ヶ浦から国営ひたちなか海浜公園までの延伸が具体的になりつつあるひたちなか海浜鉄道に乗って、その後吉田千秋社長にお話を伺ってきました。
関東地方も既に入梅した6月8日(水)、JR勝田駅ホームと地続きのひたちなか海浜鉄道勝田駅09:32発阿字ヶ浦行に乗車。許可をいただいて前面展望の撮影をしながら阿字ヶ浦と往復します。
キハ3710は茨城交通時代に自社発注した車両でこの02は平成10年(1998年)に作られたものです。形式の3710は「みなと」との語呂合わせ。この車両は平成21年(2009年)のデザインコンテストで最優秀賞に選ばれた「曙光の大地」の塗装で平成22年(2010年)2月14日から運用されています。
勝田駅を出発した列車は300mほどJRと平行して走った後、東にカーブして常磐線と別れます。
この様な森の中を走る場面もあって、風が爽やかでとても良いです。
勝田から15分ちょっとで那珂湊駅に到着。構内には列車がたくさんあります。後ほどゆっくり撮影しますが、まずは終点の阿字ヶ浦を目指します。
本当に広々と開けた大地を走ってゆきます。長閑(のどか)です。
勝田を出て27分、09:59に終点の阿字ヶ浦に到着しました。この先が延伸される予定なのですね。
これから、また勝田まで引き返しますが停車している間に駅をうろうろしてみます。まずは運転席窓に旋回窓のあるキハ222、北海道の羽幌炭礦鉄道で昭和45年(1970年)まで使われていた車両です。国鉄のキハ22形と同型、昭和46年(1971年、茨城交通湊線時代)に購入され平成27、昨年5月まで運行されていました。その影に昨年12月まで運行されていた元留萌鉄道のキハ2005が置かれていました。気動車ファンとしては現役時代に乗りたかった車両です。
駅全体です。駅名標の立っている旧ホームは現在は立ち入りができませんが一段低くなっているのが分かります。駅名標の向こうに勝田から乗車してきた3710型も見えています。構内の踏切を渡ると駅舎があります。
駅前広場から阿字ヶ浦駅全体を見ています。朝は空模様が心配でしたが見事に青空が広がってきました。(小生は「晴れ男」です)駅横の屋根の前にコミュニティー・バスの停留所があります。朝昼晩の3本が運行されています。
阿字ヶ浦10:10発で勝田に向かいます。車内に地元のお母さんが小さなお子さんを連れて乗っています。1つ目の磯崎でも地元の方が3人待っていました。この駅、ホームがとても長いです。
続く平磯でも5人ほど乗ってこられました。通勤通学時間を外して撮影にきましたが、予想外に地元のお客様が多いのです。この列車が勝田に着く頃には立っている方も多く乗車率の高さに驚きました。
♪線路は続く~よ~ど~こまでも~ と思わず歌ってしまいそうになります。
那珂湊駅で元東海交通事業のキハ11-7と交換、今年の4月からクリーニング専用ラッピングトレインとして運用されている車両です。
現在はのどかな田園風景が広がっていますが、線路の左側にあった溜池(現在池はなくなっています)が東日本大震災で決壊し路盤の盛り土を押し流してしまったのです。線路が50mにわたって吊り橋の様にむきだしで垂れ下がったのですが、それを短期間で見事に復旧したことが大きく報道されました。(金上~中根間)
10:37勝田駅に戻ってきました。左側はJR常磐線の勝田駅です。
これで前面展望の撮影は終了です。しかし、もう一度阿字ヶ浦まで向かいます。今度は駅名標を全駅撮影します。
10:43勝田発に乗って阿字ヶ浦を目指します。阿字ヶ浦11:10着。
駅前のコミュニティーバスが11:21発だったのでそれに乗って那珂湊の有名な「お魚市場」に向かいました。程なく「お魚市場」に到着、初めて来ましたが、ウィークデイなのにけっこうな人でです。
すごい!本当に新鮮な魚が安くていっぱい並んでいます。
このプリプリの岩牡蠣が2つで800円。ポン酢をかけていただきました。美味しい!
腹ごしらえをして、海の香りを胸一杯吸い込んで休息しました。とにかく天気が良すぎて暑いのなんの。
これから那珂湊駅まで歩いてひたちなか海浜鉄道本社で吉田社長のお話を伺いますが、長くなるのでそちらはまた。
(写真・記事/住田至朗)