正に里山の只中という雰囲気【非電化路線に乗ろう04】烏山線 その7
トップ画像は、EV-E301-3の銘板。2017年(平成29年)総合車両製作所(J-TREC)製造。横浜とある通り、かつての東急車輛製造ですね。と言うコトは横須賀線の逗子駅から分岐して京急の神武寺駅で三線軌条になって金沢八景駅の先で総合車両製作所に引き込まれる横浜事業所回送線を通って宇都宮車両センターまでやってきたことになります。筆者は横浜事業所回送線を日常的に眼にするので、何となく嬉しい。ソレだけのコトですが。
烏山線、山間部では勾配とカーブが多くて前面展望が撮り難いのです。
荒川を渡ります。しかし、写真全体がぼやぁっとしてますねぇ。気持ち悪いなぁ。
この荒川は、江戸の荒川放水路とは関係ありません。那珂川水系です。大洗で太平洋に注いでいます。
大金駅から2.6kmで小塙(こばな)駅。正に里山の只中という雰囲気です 。
ホーム、後方、宇都宮方面を見ています。集落があります。
ホーム前方、烏山駅方面。2011年(平成23年)の平均乗車人員は4人/日。(栃木県統計年鑑)
駅名標。七福神は恵比寿さん。日本の神サマです。古くは漁業の神サマなので釣り竿と鯛を持っています。転じて商売繁盛の神サマ。個人的には、ビールがのみたくなりますねぇ。
しかし、里山に漁業の神様恵比寿さんとは洒落かな? 商店街も無いから商売繁盛も「笹の持って行き様」がありませんです。(笑)
駅は、1934年(昭和9年)開業。
この先も無闇にカーブが多くて、前面展望は狭い範囲の写真ばかりです。
25パーミルの勾配標がありますがグングン登っていきます。やはり電車はそういう面では圧倒的に力強いですね。キハ40時代にはガオガオと轟音をたてながら、ゆるゆると緩慢に登っていました。
ちょっと真っ直ぐになりました。でも上り勾配です。
烏山線で唯一の森田トンネル(356m)がこのカーブの先にあります。分かっているので待ち構えていましたが・・・。
どひ〜、気が付くと眼の前に坑口! こんな写真ですみません。
森田トンネルは、暗闇の中でも25パーミル。キハ40もかなり巨体を震わせてシンドそうに登っていましたから、蒸気機関車時代には難所だったのではないでしょうか。
とにかくトンネルの前後を含めてひじょうに複雑な地形の中を烏山線は進みます。
航空写真で見ても、小塙〜滝間は山間部で人家が少ないエリアです。
では、【非電化路線に乗ろう04】烏山線 その8 に続きます。
(写真・記事/住田至朗)