東武東上線 坂戸駅前を行くマイクロバス、日野「リエッセ II」の運転席を見ると―――なんと、運転手はただ座ってるだけ。手放し。

これ、埼玉工業大学が開発した、国内初のAI制御自動運転バス。

8月1日に埼北自動車学校の教習所内のコースで報道公開され、今回「2019坂戸・夏よさこい」(8月17日)で初めて公道での実証実験に挑んだ。

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これまで埼玉工業大学では、トヨタ「プリウス」をベースにした自動運転実験車で1000km以上のテストランを実施。

このプリウス自動運転車で培ったノウハウと技術をマイクロバス 日野「リエッセ II」に移植し、この日、公道での実証実験にまでこぎつけたというわけ。

台風一過の暑い日差しがさしこむなか、「坂戸のよさこい」を体感しようと会場に駆けつけた2千人の前に、埼玉工業大学のAI制御自動運転バスが登場。

このAI制御自動運転バスは、坂戸駅北口からのびるサンロード約200メートルを往復。自動運転バスをいち早く体験しようと集まった一般市民100人を載せて、バスはゆっくり自動で走り続けた。

しかも、運転手はほぼ手放し。アクセルペダルやブレーキペダルに足を載せることなく、走る。

坂戸の街を行くこの自動運転バスは、LiDARやセンサーがとらえた情報を処理し、障害物を識別・分類しながら自動で走り・曲がり・止まる。

AI制御自動運転バスの実験・更新を加速させる埼玉工業大学。同大学はこのプロトタイプを進化させ、マイクロバス実験車両とマイクロバス対応自動運転AI・接続マイコンの市販化にむけた技術開発をすすめ、年間6台の販売をめざす。

坂戸夏よさこい実行委員会では、「超スマート社会の実現」にむけ、AIやロボット、自動運転バスなどの実証実験などの場を共有。地元商店街の再生、活性化を図っていくという。

―――ちなみに埼玉工業大学は、あす8月18日も「2019坂戸・夏よさこい」に参加。坂戸駅改札口前で、AI制御自動運転バスや自動運転実験者のトレンドを紹介する。

All Photos by SAITAMA INSTITUTE OF TECHNOLOGY

tokyochips編集部