日立製作所の鉄道システム事業グループ会社 日立レールSTS社は、パリとリヨンを結ぶ高速鉄道路線むけ信号システムについて、フランス国有鉄道(SNCF)のインフラ保有・管理事業関連会社 SNCF Réseau と、1億2930万ユーロ(約157億円)で契約を締結しました。

同契約は、SNCFが進める高速鉄道路線の近代化プロジェクトの一環で、高速鉄道路線約550km、在来線への接続路線約80kmからなる全長634kmメートルの路線の近代化にむけて改良する。同契約には、走行テストと試運転のオプション契約も含まれている。

同路線は、ヨーロッパの鉄道の主要路線網として機能し、現在、1日あたり約240編成の列車が運行中。

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SNCFが運行を担うフランスの高速鉄道の総旅客輸送量の1/3に相当する、年間4400万人を超える乗客が利用している。

ピーク時の輸送量は飽和状態に近づき、より一層の輸送能力拡大にむけた需要が高まっている。

今回、日立レールSTS社は、信号システムの一翼を担うCBI(Computer Based Interlocking 電子連動装置)を設計・構築。

フランス固有の自動列車保護装置と連動し、1980年代から運用されている58の既設装置を置き換える。

日立の最新装置は、ERTMS(European Railway Traffic Management System 欧州統一列車制御システム)との互換性を備え、パリ、フランス北東部の東ヨーロッパとの連絡口 ストラスブール、フランス南西部の南ヨーロッパとの連絡口 ボルドー、フランス西部のレンヌを結ぶ既存高速鉄道路線ですでに導入済み。

同プロジェクトで飽和状態に近づいている同路線のピーク時の運転本数を1時間あたり1編成から3編成増発し、路線の信頼性・輸送能力を向上させる。