※本記事は「見どころ満載ローカル鉄道の旅2日間(静岡編)」の申込受付期間が11月10日まで延長されたことを受け、以前掲載した紹介記事をまとめ直したものです。

静岡を代表するローカル鉄道三社、遠州鉄道・天竜浜名湖鉄道・大井川鐵道を乗り継ぐツアーが発売されています。旅行日は11月28日(土)・29日(日)、一見すると「ローカル線を乗り継ぐだけ?」となってしまいそうですが、実はこのツアー、鉄道ファン的にはものすごく見所が多いんです。たとえば……

特別ゲスト、鉄道業界の有名人が同行!

鉄道BIG4としても知られるホリプロマネージャー南田裕介さん、大井川鐵道名物広報の山本豊福さん、JTB時刻表編集長の大内学さんが同行します(南田さんと大内さんは全区間、山本さんは2日目のみ)。

「鉄道チャンネル」をご覧の方なら南田さんのことはご存知ですよね。様々な鉄道番組や鉄道イベントに出演されています。

山本さんは大鉄の名物広報として長年にわたり活躍され、マニアックな鉄道トークでテレビ番組にもご出演されているほど。

大内さんは時刻表編集部の17代目編集長として活躍中。かつて鉄道ファンの聖地・書泉グランデで握手会も行ったほどの人気者で、すさまじい量の鉄道知識をお持ちです。

鉄道ファンとしてはこの御三方が同行! という時点で気になります。二日目の夕方にはトークショーの時間も用意されているようで、どんな内容になるのかは現時点では分かりませんが、この御三方のショーであれば仮に台本がなかったとしても、どこに転がっていったとしても面白くなるのは確実でしょう。

(※ご本人並びに関係者に新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の症状が出た場合、ツアーに参加できない可能性がございます。予めご了承ください)

さて、本ツアーの「鉄分」はこれだけではありません。2日間の行程の中に各鉄道のレアな部分がたっぷり凝縮されているんです。各日どんな「鉄道ファン目線での」見所があるのか、細かく紹介していきましょう。

【1日目朝の見所】国内で唯一稼働している英国製機関車を見学

ツアー初日は遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道に乗車します。まずは遠州鉄道の新浜松駅2番ホームからスタート、専用貸切列車に乗り込みます。

遠州鉄道西ヶ崎駅では機関車庫の見学が行程に組み込まれていますが、ここには1925年に英国で製造されたED282があるんですね。実は現在も稼働している英国製電気機関車はこれだけなんです。物凄く貴重な車両で、しかも夜間の保線工事などで使用されているものですから、昼間にその姿を見るのは滅多にありません。

その後は西鹿島駅で車庫・車両工場内を見学し、貸し切り列車内でのお弁当でランチタイムです。

【1日目昼の見所】リバイバル「キハ20」を貸切利用

ランチタイムの後にちょっと自由行動を挟み、お昼からは天竜浜名湖鉄道で「キハ20」らしき車両に乗車します。

実はこのキハ20……本物ではありません。車両自体は天竜浜名湖鉄道のTH2100形ですが、前身である国鉄二俣線の全線開通から満80年を迎えるということで、今年の4月に「キハ20」リバイバルカラーに塗装し直して運行しているんです。運行終了日はまだ告知されていませんが、そのうち見られなくなるかもしれないこの車両、ぜひ今の内に乗っておきたいところ。

天竜二俣駅からは専用の貸切車両に乗車し、洗車機体験・転車台乗車体験もできるとのこと。鉄道イベントでたまに実施されているものですね。その後は扇形車庫へ向かい、車両の下回りを見学します。

遠州鉄道と天竜浜名湖鉄道の「濃ゆい」鉄分をしっかり補給したら、あとはホテルで眠るだけ。ふかふかのベッドで想い出に浸りましょう!

【2日目の見所】大井川鐵道を隅々まで堪能!

2日目は各自でホテルから大井川鐵道の金谷駅へ。

この大井川鐵道がまた濃ゆい。名物広報山本豊福さんからもがっつり解説があるかもしれませんが、実は大井川鐵道はSLだけでなく、南海の21000系近鉄の16000系東急7200系など、往年の名列車を買い込んで走らせているんです。それゆえ大井川鐵道は動く鉄道博物館と呼ばれることもあります。

ツアーでは金谷駅からこれらの名車たちに乗車し、千頭駅で南アルプスあぷとラインへ乗り換え、今度は井川駅へ向かいます。途中のアプトいちしろ駅では通常入場不可の市代車両検査場や鉄道産業遺産市代吊橋などを見学して回る時間がとられているようです。

さてここからが鉄道ファン的な見どころ。アプトいちしろ~長島ダムまではアプト式区間となっており、鉄道路線としては日本一急な勾配区間を行くのです。長島ダムを越えた先にある奥大井湖上駅の美しい景色とともに、大井川鐵道の醍醐味を味わってみてくださいね。

気になるお値段は?

【GOTOトラベル事業支援対象】11/28(土) 現地集合 1泊2日 1名1室(シングル)利用 宿泊コースが63,800円、【GOTOトラベル事業支援対象】11/28(土) 現地集合 1泊2日 2名1室(ツイン)利用 宿泊コースが62,800円と少々お高いですが、これは「Go To」適用前のお値段。お支払実額はここから旅行代金への給付額14,000円を差し引くため、税込みで5万円を切ります。そこに地域共通クーポンが6,000円分ついてくる計算です。

集合場所の新浜松駅まで、また旅行終了後の金谷駅からの帰路は参加者の自己負担になってしまうのが惜しいところですが……JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」などを申し込むと往復にかかる費用も安上がりです。

1泊2日の鉄道旅に加え、鉄道のプロも同行、さらに普段は見学できないところへも足を運べるということで、一人で乗り鉄するのと比べると「お金を支払うだけのものはある」と感じるプランに仕上がっています。静岡のローカル鉄道、興味はあるけどなかなか行く機会がなくて……という方はこのチャンスにぜひ!

鉄道チャンネル編集部